iPhoneで「新型コロナウイルス接触確認アプリ」を利用する方法と注意点
新型コロナウイルスの感染拡大が進むなか、国や自治体ではさまざまな取り組みが行われています。多くの事業者が影響を受けているなかで休業補償などの金銭的な支援はもちろんですが、忘れてはならないのが感染症そのものへの対策です。
しかし、国や自治体がさまざまな呼びかけを行っていても、私たち一人ひとりが誤った行動をしてしまうと感染がさらに拡大していきます。
そこで厚生労働省では、2020年6月中旬から「接触確認アプリ」をリリースし積極的な利用を呼びかけています。今回の記事では、iPhoneで接触確認アプリを利用する際の方法や注意点などを解説していきます。
「接触確認アプリ」とは
接触確認アプリとは別名「COCOA」ともよばれ、新型コロナウイルスの感染者と接触した場合に通知を受け取ることができるスマートフォンアプリです。iPhoneはもちろん、Androidでも利用でき、厚生労働省が2020年6月から提供を開始しました。
接触確認アプリには個人名や連絡先などの情報は一切登録されず、Bluetoothによって接触情報が確認されるためプライバシーに配慮されています。仮に新型コロナウイルスの陽性者が近くにいて通知が届いた場合であっても、通知を受けた人のスマートフォン上では相手の情報が一切分かりません。
「接触確認アプリ」のインストール方法
接触確認アプリをiPhoneにインストールする際の手順について解説します。 まず「AppStore」を開き、検索画面で「接触確認アプリ」または「COCOA」と入力します。
すると「COCOA-新型コロナウイルス接触確認アプリ-」が出てくるため、こちらを選択しインストールします。
ちなみに、アプリをインストールする際には提供元が「厚生労働省公式」となっていることと、以下の画像と同じアプリであることを確認したうえでインストールしてください。
「接触確認アプリ」の利用方法
1.接触確認アプリのインストールが完了したら、iPhoneからアプリを立ち上げます。
2.はじめの画面では「このアプリでできること」という項目が表示されますので、画面下部にある「次へ」をタップします。
3.次に「プライバシーについて」という画面が表示されますので、「利用規約へ」をタップします。
4.利用規約の画面に遷移しますので、内容を確認のうえ「規約に同意して次へ」をタップします。
5.「プライバシーポリシー」の画面に遷移しますので、こちらも内容を確認のうえ「同意する」をタップします。
6.次に「接触通知をご利用いただくために」という画面に遷移します。「スマートフォンのBluetooth通信を有効にしてください」という表示が出ますので、「有効にする」を選択します。ちなみに、このBluetoothという機能はGPSとは異なり、位置情報を取得するものではありません。
7.「有効にする」をタップすると「COVID-19接触のログ記録と通知を有効にする」というポップアップが出てきます。これを有効にすることで、万が一新型コロナウイルス陽性者と接触していた場合にiPhone上にプッシュ通知が送られてきます。
8.ここまでが完了すると、「ご登録いただきありがとうございました」の画面に遷移するため、「ホーム画面へ」をタップし初期設定が終了します。
9.基本的な使い方としては、アプリを立ち上げた後に「陽性者との接触を確認する」をタップし接触状況を確認します。
10.接触があった場合の記録は14日間表示され、日付や期間などが分かるようになっています。ちなみに、「信号の強さ」という項目も表示されますが、これはBluetoothが発する信号の強弱を表すもので、信号の強度が強いほど近くに陽性者がいたということになります。
「接触確認アプリ」を利用する際の注意点
接触確認アプリを利用する際、どのような点に注意すれば良いのでしょうか。よくある疑問や質問に対する回答とともに解説していきましょう。
個人情報は取得されない
利用方法のステップでも紹介しましたが、接触確認アプリでは氏名や連絡先などを登録しないため個人情報が取得されることはありません。万が一陽性者になった場合でも、接触確認アプリ上に入力する情報は保健所から発行される「処理番号」のみであり、その他一切の個人情報は記録されないため安心して利用できます。
処理番号は保健所で管理しているため、一般の私たちが処理番号をもとに個人を特定することもできない仕様になっています。
位置情報は取得されない
接触確認アプリで使用されているのはBluetoothであるため、GPSによって位置情報を取得することはできません。そのため、たとえば「あの場所で会ったあの人が陽性者だ」ということも特定されにくいため、プライバシーの観点からも安心です。
また、その他の陰性者にとっても自分自身の行動履歴が管理されることもなく安心して利用できます。
万が一陽性となった場合は「陽性情報の登録」を
接触確認アプリは陽性者が自身の状態を正確に記録しておくことで初めて効力が発揮されます。万が一、新型コロナウイルスの陽性診断があった場合、保健所から本人に対して連絡が入ります。このとき、「接触確認アプリを利用していることを保健所の担当者へ伝えると、「処理番号」が発行されます。処理番号を受け取った後、接触確認アプリの「陽性者情報の登録」をタップし8桁の処理番号を入力してください。
処理番号を入力しても何らかのエラーが出てくる場合は、以下厚生労働省のホームページを参考にして対処方法を探してみましょう。
「接触確認アプリ」の安全性
これまで何度も紹介してきたように、接触確認アプリはBluetooth機能を使用しているため位置情報は取得されず、個人情報も特定されないため極めて安全性の高いアプリといえるでしょう。また、万が一陽性者になったとしても、登録されるのは保健所から発行される8桁の処理番号のみであり、個人情報と紐付けて特定することはできません。
接触確認アプリは利用する人が増えれば増えるほどアプリの信頼性も向上するため、まだインストールしていない方はぜひこの機会にiPhoneに入れておきましょう。また、自分自身が陽性者になった場合は、これ以上の感染拡大を防ぐためにも必ず陽性情報の登録を行うことが極めて重要です。