藤沢・茅ヶ崎・平塚エリアは、神奈川県にある三浦半島の西側に続く太平洋・相模湾(さがみわん)に面し、湘南と呼ばれるエリアです。神奈川県南西部の湯河原町(ゆがわらまち)から鎌倉市あたりまで約50km以上にわたって続く長い海岸線のうちで概ね中央部にある都市のエリアです。
藤沢市は、鎌倉市の西部に隣接し、南側の相模湾沿岸には、サザンオールスターズの楽曲「勝手にシンドバッド」の歌詞中で、藤沢市の西側に隣接した茅ヶ崎市がリーダー・桑田佳祐氏の出身地であることから謡われた「江ノ島が見えてきた 俺の家も近い」の一節でも広く知られ、相模湾に突き出た陸繋島(りくけいとう)で年間1,200万人を超えるといわれる観光客で賑わう景勝地の「江ノ島(えのしま)」を擁する都市です。また、西側にある茅ヶ崎市や平塚市と共に、海水浴のみならずサーフィン目当ての人々も多く、延べ年間数百万人が訪れるといわれ国内有数の賑わいをみせる幾つかのビーチが続いている「湘南海岸(しょうなんかいがん)」を擁し、特に市内では「片瀬西浜・鵠沼海水浴場(かたせにしはま・くげぬまかいすいよくじょう)」に年間約300万人ともいわれる人々が訪れ、人口約42万人を抱える都市です。
藤沢市の交通の中心となる藤沢駅には、JRと小田急、江ノ島電鉄の3路線が乗り入れています。JRは東海道本線が乗り入れており、東京・品川方面への主要な交通手段となっています。2015年からは上野東京ラインが開通したことにより、栃木や茨城、群馬、福島といった北関東へもアクセスが容易となっています。小田急江ノ島線は新宿方面の都心へ向かう主要な交通手段となっています。途中駅には中央林間や相模大野といった乗換駅もあり、JRよりも利用者数が多い傾向にあります。江ノ電藤沢駅も、沿岸部の住民の足として藤沢駅を利用する人が多くいますが、利用者数は鎌倉駅の方が若干多いようです。
駅周辺にはマルイ、イトーヨーカドー、東急プラザ、ルミネといった多くの商業施設が林立しており、湘南エリアの人々が休日に買い物で訪れることが多いエリアと言えます。さらに、駅周辺には中萬学院や臨海セミナー、駿台予備校、河合塾、東進ハイスクール、早稲田塾、明光義塾、四谷学院など、主だった学習塾や予備校がそろっており、学生が非常に多く集まる場所でもあります。駅前には非常に多くの路線のバスが走っており、周辺住民が利用する中心地ともなっています。
藤沢市は南北に長く、中北部では横浜市の西端や、綾瀬市の南端とも接しており、中部エリアには「日本大学」の生物資源科学部、「多摩大学」の湘南キャンパスや「慶應義塾大学」の湘南・藤沢キャンパスなどがある文教都市でもあります。また、いすゞ自動車や日本精鉱、荏原製作所、神戸製鋼など多くの企業が工場を置いており、工業が盛んな地域でもあります。
湘南の血がそうさせるのか、多くの歌手を排出しています。一番有名なのは元SMAPの中居正広さんではないでしょうか。他にも湘南乃風のRED RICEさんやRIP SLYMEのDJ FUMIYAさん、thee michellegun elephantのチバユースケさんと、熱い歌をリリースしている人が多いように思います。また、地域性が強いためか、湘南エリアが登場している漫画も多くあり、「特攻の拓」や「健太やります!」、「GTO」、「ピンポン」といった漫画に登場していますが、最も有名なのは「SLAM DUNK」ではないでしょうか。アニメのオープニングでは江ノ電の実際に走行する景色がモチーフに使われており、ファンが聖地巡礼で訪れることもあるようです。
藤沢市や茅ヶ崎市など湘南海岸地区の交通は、海岸線を走る国道134号線とその内側を走る国道1号線(および「新湘南バイパス」)が道路網の主軸となっています。また、JR東海道本線が両市内の南部を通る他、藤沢市では市北部から江ノ島方面(片瀬江ノ島駅)に至る小田急江ノ島線が、茅ヶ崎市では神奈川県北中部にある相模原市(さがみはらし)方面からJR相模線(さがみせん)がそれぞれJR藤沢駅および茅ヶ崎駅にアクセスしています。特に、小田急江ノ島線は、東海道本線の列車以外では唯一、湘南海岸エリアから有料特急列車をはじめ東京都心部に直通する列車を運行しています。
前述のとおり長く続く湘南の海岸線にある砂浜は幅が狭く、砂の粒子も細かいために強い波風によって舞い飛ぶ砂や波しぶきが住宅地域などへ及ぼす被害を最小限に防ぐため、神奈川県が主体となって海岸線を走る国道134号線沿線にクロマツと常葉広葉樹で構成した手厚い砂防林の他、砂防林の海側に設置する暴風ネットなどの敷設が行われています。市民に向けて広く砂防林の機能や存在を知ってもらうため、藤沢市西端の辻堂(つじどう)海岸エリアや茅ヶ崎市東部の菱沼(ひしぬま)海岸エリアなどに、砂防林の沿線にある海浜公園などに隣接して遊歩道や休憩施設が設置されています。そのうち茅ヶ崎市内中央部の「茅ヶ崎しおさいの森」のあるエリアには、風光明媚な茅ヶ崎の海岸を浸食から防ぐために設置された「ヘッドランド」(通称、「Tバー」)と呼ばれる人口の岬とビーチがあり、サーファーに好まれるポイントのうちの一つながら、特に荒天時の潮流の流れが変則的で強く、注意喚起を促す大きな案内板が設置されています。なお、そこに設置されたイベントなど多目的に利用されるウッドデッキは、上空から見ると大きな魚の形をしています。
茅ヶ崎エリアの中心地となっている茅ヶ崎駅へは、JR東海道本線と相模線の2路線が乗り入れています。東海道線を利用して横浜・品川・東京方面へ向かうことができ、相模線で厚木、橋本、八王子といった方面へアクセスできることから、茅ヶ崎から各エリアへ向かう人も多いですが、休日や特に夏季休暇期間などは、方々から茅ヶ崎へ人々が集まってきます。また、駅周辺には茅ヶ崎LUSCAやヤマダ電機、イオンシネマが入るイオンスタイル湘南茅ケ崎といった商業施設が多くあるため、休日には多くの人が茅ヶ崎駅周辺に訪れます。
茅ヶ崎市は、前述の藤沢市同様に、サザンオールスターズ人気にあやかって改名された「サザンビーチちがさき海水浴場」(かつての「茅ヶ崎海水浴場」)やヘッドランドを中心に多くの海水浴客やサーファーなどで賑わいを見せます。また、市街地には市域にあって所縁(ゆかり)の有名人に肖って名付けられた通りが多く、「サザン通り」や「(加山)雄三通り(かつて「上原兼通り」とも呼ばれた)」などがあります。なお、「サザンビーチちがさき海水浴場」には、茅ヶ崎エリアの観光スポットの一つとして注目され、サザンオールスターズのアルバムジャケット写真にも採用された「茅ヶ崎サザンC」というアルファベット「C」形のモニュメントがあります。このモニュメントは、2002年3月に除幕式が行われ、「C」右側の欠けた部分に2人で立つことによって縁(円)が結ばれる「縁結びの輪」であると共に、様々な問題にいたわり、譲りあう心を思い出して不完全な円(縁)を完成させて幸せな暮らしを形づくるための「思いやりの輪」がイメージされています。
茅ヶ崎市内の海岸線(特に、ヘッドランドを中心としたエリア)からは、サザンオールスターズの楽曲「チャコの海岸物語」などの歌詞でも謡われており、俗に、「烏帽子岩(えぼしいわ)」の名で知られる岩礁群の姥島(うばしま)には、サザンビーチ茅ヶ崎海水浴場の西端にあって、昨今では野良猫が多く生息している状況の「茅ヶ崎漁港」から釣り人対象の渡船が出ています。
平塚駅で唯一の旅客駅であるJR平塚駅には東海道本線のみが乗り入れており、人口が多く、学校数も多い中で単一の駅しかないという非常にたぐいまれな地域となっています。唯一の駅という場所柄、公共施設や企業、商業施設も平塚駅に集中しています。平塚市役所や市民センター、美術館や博物館といった市営施設の他、神川大学や東海大学といった大学、高浜高等学校や平塚江南高等学校、平塚工科高等学校・農業高等学校・商業高等学校と行った各種学校施設も集まっています。電車での交通が不便なためか、バス路線は非常に発達しており、平塚駅を中心に非常に多くの系統のバスが走っています。
埼玉県狭山市の入間川七夕まつり、千葉県茂原市の茂原七夕まつり、そして平塚市で開かれる湘南ひらつか七夕まつりが関東三大七夕祭りです。来場者数は300万人を超える非常に大きなお祭りであり、毎年7月7日付近に行われています。
湘南エリアはどの地域も人が多く住むエリアであり、主要駅に商業施設などが集中しています。それによって休日には買い物客が集まりやすく、それを見越してかiPhone修理店も駅近くに多くあります。湘南エリア全体的に修理店舗が多いですが、それに伴い価格だけ安く、品質の悪いパーツを使用している業者も紛れ込みやすくなってしまいます。金額だけの比較をするのではなく、対応の良さも事前に確認しておくと良いでしょう。また、湘南という地域柄、海への水没もあるかもしれませんが、海水での故障は直りにくいです。海水中の塩分などが基盤を腐食させ壊れやすくなってしまいます。海に落としてしまった際には電源を速やかに切って、水道水などで洗い流した方が良い場合もあります。