言わずと知れた「オタク文化」の発信地として知られる秋葉原は、近年急速に世界的な観光地として成長を遂げています。秋葉原駅を中心としたごく狭いエリアに非常に多くの企業・商店・店舗が軒を連ねています。それだけiPhone修理の需要も多く、修理店舗過密エリアの一つとなっています。
秋葉原の発祥は明治時代にまでさかのぼります。大火災の火除地(火災の延焼防止のために設置された空き地のこと)に明治天皇が鎮火の力を持つと信じられている火防(ひぶせ)の神である秋葉大権現の社を建立し、それを地域の人々が「秋葉様」や「秋葉さん」と呼び、火除地を「秋葉の原」と呼び始めたことに由来すると言われています。
秋葉原地域は首都高速1号線が上を通る昭和通りを挟んだ東西で街としての色合いが大きく異なります。西側は多くの人がイメージを持つ電気街としての風景を見ることができます。東側は昔ながらの商店や多くの中小企業が集まるエリアであり、隣の浅草橋まで続いています。観光や行楽で訪れる人が東側に足を向けることはほとんど無いでしょう。
東京駅から2駅という立地条件からか、第二次大戦後には闇市として発展し、その後は真空管や電子部品の店舗が総武線のガード下に集まり電気街としての基礎が出来上がりました。その後は高度経済成長に伴い家電製品の販売店も数を増やし、東京の電気製品発信地としての地域を確立しました。1990年代後半になると全国的なアニメ・ゲームブームの流れからか、漫画やアニメの専門店やゲームショップ、レトロゲームの販売店なども増えだし、今日のサブカルチャーの発信地としての基礎ができ始め、2000年代に入りその地位が確たるものとなりました。また、アニメやゲームだけに限らず、スタンガンや盗聴・盗撮発見機が売っているちょっと危険なお店(店内での写真撮影やメモ書きは禁止だそうです)や「武器のようなもの」や鎧兜を販売している武装商店など、一風変わった店舗も増えだし、幅広い層の「オタク」が楽しめる街へと変貌を遂げ始めました。また、2001年に世界初とされるメイド喫茶「Cure Maid Cafe」が秋葉原で開店し、メディアなどでも大きく取り上げられ、類似の店舗が続々とオープンし、現在では和風コンセプトやツンデレをコンセプトとしたもの等、多くのバリエーションが生まれ、日本全国に広まっています。特に秋葉原はメイド喫茶でも激戦区であり、非常に多くのメイド喫茶がご主人様の争奪戦を繰り広げています。
2005年にはAKB48劇場を本拠とするAKB48がデビューし、アイドル戦国時代の幕開けの地ともいえます。現在も秋葉原駅から徒歩1分のところにAKBカフェがあり、多くのファンが訪れています。また、隣接してガンダムカフェもオープンしており、サブカル発信地として駅前を盛り上げています。
路線としてはJR山手線、総武線、京浜東北線が乗り入れており、東京23区屈指の好アクセス地となっています。またつくばエクスプレス(TX)の開業に伴い、茨城・千葉方面からのアクセスも向上しています。東京・千葉・埼玉・茨城・神奈川から1本で来られる好立地という面もあり、通勤の要所となっています。
秋葉原駅からほど近い場所に神田明神があり、年始の参拝には近隣企業だけでなく都内の大手企業も参拝に訪れることもあり人手がいつも以上に多くなります。となりにある神田駅よりも秋葉原駅の方が神田明神から近く、ちょっとした不思議です。
秋葉原駅周辺には10を超すiPhone修理店が出店しており、これからもその数は増えそうです。これからはメイドさんがアイフォンを修理してくれるサービスも出てくるかもしれませんね。