ブルーライトが与える影響とは?iPhoneにおすすめの対策も紹介
iPhoneをはじめとしたスマートフォンやタブレット、PCといった端末は、私たちの日常生活に欠かせない存在となりました。SNSや動画、音楽の配信サービスなどプライベートで利用することもあれば、仕事で頻繁にスマホやPCの画面を見ている方も多いはずです。しかし、そのような方にこそ気をつけていただきたいのが、ブルーライトによる人体への影響です。
今回の記事では、そもそもブルーライトとは何なのか、人体にどのような影響を及ぼす存在なのかを紹介するとともに、iPhoneを利用するうえでブルーライトをカットする方法をいくつか紹介します。スマホやPCの使いすぎによって目の疲れを感じている方や、さまざまな体の不調を感じている方はぜひ最後までお読みいただき参考にしてみてください。
そもそもブルーライトとは何か?
ブルーライトとは可視光線のひとつで、380~500nmの波長の青色の光のことを指します。私たちの肉眼で見える光のことを可視光線と呼びますが、ブルーライトは可視光線の中でも波長が短く、強い光とされています。一般的に目や肌にダメージを与える存在として知られている紫外線は400nm未満の波長であることからも、その強さが分かると思います。
通常、ブルーライトよりも弱い可視光線は、人間の目にある角膜や水晶体などに吸収されます。しかし、ブルーライトの場合は吸収されることなく目の奥の角膜にまで到達するため、人体にさまざまな影響を及ぼすとされているのです。
ちなみに、ブルーライトが人体に影響を及ぼすか否かについては、研究者の中でも意見が割れています。しかし、厚生労働省では「ブルーライト」という文言は出さないまでも、就寝前にPCやスマートフォンの画面を見続けることは避けるべきと紹介しており、少なからず液晶画面の光が睡眠に大きな影響を与える可能性が高いことが分かります。
ブルーライトを発するデバイス
ブルーライトと聞くとiPhoneをはじめとしたスマートフォンや、タブレット端末、PCなどの情報端末から多く放出されているイメージがあります。しかし、実際にはテレビやカーナビ、ゲーム機などの液晶モニタを搭載したデバイスや、LED照明からも放出されています。また、これらのような人工物だけではなく、太陽光からもブルーライトは放出されています。
スマートフォンやタブレット端末が登場してからブルーライトという存在がフィーチャーされるようになりましたが、実はそれ以前から身近なところにブルーライトは存在していたのです。以前に比べて確実に情報端末に触れる機会が増えたことにより、それに比例して体調に異変を感じるユーザーも増えたことがブルーライトが注目されるようになった一つの要因といえるでしょう。
ブルーライトが人体に及ぼす影響
ブルーライトが人体に影響を及ぼすとされている研究では、具体的にどのような内容が挙げられているのでしょうか。今回は3つのポイントに絞って詳しく解説します。
目の疲れ・痛み
真夏の屋外で長時間にわたって太陽光を浴びていると、目がヒリヒリと痛んだり、目の疲れを感じたりすることはないでしょうか。ブルーライトは紫外線と近い波長の光線であると紹介しましたが、長時間にわたってブルーライトの光を凝視していると、太陽光から発せられる強烈な紫外線と同じような影響が人体に及ぶ可能性が考えられます。目の奥に疲れを感じる眼精疲労や、それに伴って頭痛の症状が現れることもあります。
目の病気や失明を引き起こすなどの因果関係は研究者によって意見が分かれるところですが、少なくとも目の疲れを防止するためにはブルーライトへの対策は不可欠といえるでしょう。
不眠などの睡眠障害
人間はもともと、太陽が昇る日中に活動し、夜間に睡眠をとることが基本です。太陽光を浴びることによって、人間は人体の活動に影響を与える「メラトニン」という物質を生成され交感神経が働きます。太陽光にもブルーライトが含まれていると紹介しましたが、これは裏を返せばブルーライトを浴びていると交感神経を刺激することも意味しています。
そのため、たとえば就寝の直前までスマートフォンやタブレット端末を見ていると、ブルーライトによって交感神経が働き興奮状態になり、なかなか寝つけなかったり、眠りが浅く途中で目が覚めてしまったりすることも多いのです。このような生活が常態化すると、結果として睡眠障害を引き起こし日常生活に支障をきたす可能性もあります。
精神疾患
睡眠障害によって日常生活に支障が及ぶようになると、生活リズムが乱れ精神状態にも異常をきたすおそれがあります。睡眠時間は十分とっているはずなのに日中に眠気が襲ってきて仕事に集中できず、普段では考えられないようなミスを起こすこともあるでしょう。そのような生活が続いていくと、徐々に精神状態が不安定になり、うつ病などの精神疾患を招くことも考えられます。
ブルーライトによる睡眠障害によって、このような間接的な影響が及ぶことも十分あり得るのです。
- 眼精疲労とそれに伴う頭痛
- 不眠症状や睡眠障害
- 精神状態への悪影響
ブルーライトを軽減する方法
ブルーライトはさまざまな健康被害を引き起こす可能性がありますが、だからといってスマートフォンやPCなどのデバイスに一切触れずに日常生活を送ることは現実的ではありません。そこで、これらのデバイスを利用する際にブルーライトを軽減する方法をいくつか紹介します。
iPhoneの設定を見直す
もっとも手軽に実行できるのが、iPhoneの設定で「Night Shift」を利用する方法です。これを設定することにより、iPhoneの液晶全体が暖系色に切り替わり、ブルーライトを軽減できます。「Night Shift」の設定を変更する方法は以下の通りです。
「設定」アプリ→「画面表示と明るさ」→「Night Shift」→「時間指定」または開始・終了時刻を「個別に設定」
日の入・日の出に設定しておくのがおすすめですが、交代制勤務で夜勤がある方などは個別に時間を設定するなど工夫してみましょう。
ブルーライトカット対応の液晶フィルム・ガラスフィルムを貼る
さらにブルーライトカットの効果を最大化したい方は、ブルーライトカット対応の液晶保護フィルムやガラスフィルムを貼るのがおすすめです。iPhone向けのアクセサリーとしてさまざまな製品が販売されており、これを貼るだけで常時ブルーライトを軽減してくれます。
価格も1,000円前後のものが多く安価なため、自分に合った製品を色々と試してみてはいかがでしょうか。また、保護ガラスフィルムを貼り付けておけば、万が一iPhoneを落下させた際にも液晶を保護できるため安心です。
ブルーライトカット対応のメガネを装着する
iPhone以外にもPCやタブレット端末などを利用する機会が多い方には、ブルーライトカット機能を搭載したメガネがおすすめです。先ほど紹介したように、ブルーライトは太陽光やLEDライトからも放出されています。慢性的な眼精疲労に悩まされている方や、目が疲れやすく頭痛などの症状がある方にもブルーライトカット対応のメガネはおすすめです。
- iPhoneの設定でNight Shiftを利活用
- ブルーライトカット対応のフィルムを活用
- ブルーライトカット対応のメガネを活用
iPhoneのブルーライト対策を活用しよう
iPhoneをはじめとした情報端末は、強烈なブルーライトによって目の健康を脅かす危険性もあります。しかし、だからといってiPhoneに一切触れずに日常生活を送ることは現実的とはいえません。iPhoneの設定見直しやブルーライトカット対応製品などをうまく活用し、目の健康を維持していきましょう。