iPhoneの衛星通信とは?緊急SOS・メッセージの使い方や対応機種を解説

登山や釣り、キャンプなどで山間部へ出かけた際、携帯電話が圏外になり不安を感じたことがある方もいるでしょう。
iPhone 14以降の対応モデルでは、モバイル通信やWi-Fiが使えない場所でも衛星通信を利用できます。
日本では「衛星経由の緊急SOS」に加えて、現在は家族や友人へiMessageやSMSを送れる「衛星経由のメッセージ」にも対応しています。
この記事では、iPhoneの衛星通信でできること、対応機種、利用条件、料金、緊急SOSやメッセージの使い方について解説します。
- iPhoneの衛星通信とは何か
- 日本で利用できる衛星通信機能
- 衛星経由の緊急SOSの使い方
- 衛星経由で家族や友人へメッセージを送る方法
- 利用時の注意点
目次
iPhoneの衛星通信とは

普段iPhoneで利用しているモバイル通信は、地上に設置された基地局を経由して通信します。
そのため、山間部や海上など基地局の電波が届かない場所では圏外になることがあります。
一方、衛星通信は人工衛星を経由して通信する仕組みです。
iPhone 14以降の対応モデルでは、モバイル通信とWi-Fiの両方が利用できない状況でも、条件を満たせば衛星へ接続できます。
ただし、「地球上のどこでも必ず通信できる」というわけではありません。
利用できる国や地域が決められているほか、空が開けている場所でなければ衛星への接続が難しい場合があります。
日本で利用できるiPhoneの衛星通信機能
現在、日本ではiPhone 14以降の対応モデルで主に次の衛星通信機能を利用できます。
- 衛星経由の緊急SOS
- 衛星経由のメッセージ
- 「探す」を使った衛星経由の位置情報共有
衛星経由の緊急SOS
モバイル通信やWi-Fiが利用できない場所で緊急事態が発生した場合、衛星経由で緊急通報サービスへテキストを送信できます。
状況に応じて、位置情報や高度、iPhoneのバッテリー残量、メディカルIDなどの情報も共有されます。
日本では2024年7月から利用できるようになりました。
衛星経由のメッセージ
2025年12月から日本でも、圏外で家族や友人にiMessageやSMSを送受信できる「衛星経由のメッセージ」が利用可能になりました。
iMessageではテキストだけでなく、絵文字やTapbackにも対応しています。
緊急ではないものの、「登山中に予定より遅れていることを家族へ伝えたい」といった場面にも利用できます。
緊急事態の場合は通常の「衛星経由のメッセージ」ではなく、「衛星経由の緊急SOS」を利用してください。
「探す」で位置情報を共有する
圏外でも「探す」アプリを利用して、衛星経由で自分の位置情報を家族や友人へ送信できます。
アウトドアなどで定期的に現在地を知らせたい場合にも役立ちます。
iPhoneで衛星通信を利用できる条件・料金

Appleの衛星通信機能を利用するには、基本的にiPhone 14以降の対応モデルが必要です。
衛星経由のメッセージを日本で利用する場合は、iOS 18以降と有効なSIMが必要です。
- iPhone 14以降の対応モデル
- 対応するiOSをインストールしている
- モバイル通信とWi-Fiが利用できない場所にいる
- 空や地平線を見通しやすい屋外にいる
- 一部機能では有効なSIMが必要
衛星通信機能はiPhoneのアクティベーション後2年間無料と案内されています。
将来の料金体系については変更される可能性があるため、利用時にはAppleの最新情報も確認しましょう。
衛星経由の緊急SOSを使う方法

緊急時には、まず通常の緊急通報を試します。
iPhoneが自分の契約している通信事業者へ接続できなくても、利用可能な別の通信ネットワーク経由で緊急電話を発信できる場合があります。
通常の緊急通報にも接続できない場合に、衛星経由の緊急SOSを利用します。
- まず通常どおり緊急通報を試す
- 電話がつながらない場合は「衛星経由の緊急テキスト」をタップする
- 「緊急通報の報告」をタップする
- 画面に表示される質問に回答する
- 画面の案内に従って衛星へ接続する
- 緊急通報サービスとテキストでやり取りする
衛星へ接続するときは、iPhoneを頭上へ高く掲げる必要はありません。
通常どおりiPhoneを持ち、空や地平線を見通せる場所で画面の指示に従って向きを調整します。
衛星通信のデモを試す方法
実際の緊急時に初めて衛星通信を操作するのは不安なため、対応iPhoneには練習用のデモが用意されています。
- 「設定」を開く
- 「緊急SOS」をタップする
- 下へスクロールする
- 「デモを試す」をタップする
- 画面の案内に従って衛星通信への接続を練習する
デモでは実際の緊急通報サービスへ発信されません。
登山やキャンプなど圏外になりやすい場所へ行く予定がある場合は、事前に一度試しておくと安心です。
衛星経由で家族や友人にメッセージを送る方法
現在は緊急時以外でも、圏外から衛星経由でメッセージを送信できます。
- モバイル通信とWi-Fiの両方が圏外になった状態で「メッセージ」アプリを開く
- 「衛星経由で“メッセージ”を使用」をタップする
- 画面の案内に従って衛星へ接続する
- 送りたい相手を選択する
- メッセージを入力して送信する
iMessageを利用できる相手とはiMessageで通信し、利用できない場合は条件に応じてSMSが使用されます。
衛星通信では通常のモバイル通信より送受信に時間がかかるため、送信後は接続が完了するまで待ちましょう。
iPhoneで衛星通信を利用する際の注意点

「圏外」でも最初に通常の緊急通報を試す
iPhoneに「圏外」や「SOS」と表示されていても、ほかの通信事業者のネットワークを利用して緊急通報できる場合があります。
そのため、緊急時には最初から衛星通信を探すのではなく、まず通常の緊急通報を試すことが重要です。
空が開けた屋外で利用する
衛星通信を利用するには、空や地平線を見通せる場所へ移動する必要があります。
樹木が生い茂っている場所や建物・山などに囲まれた場所では、接続できなかったり送信に時間がかかったりする場合があります。
「屋外なら必ず接続できる」というわけではありません。
衛星通信は通常のモバイル通信とは速度が異なる
衛星経由のメッセージは、通常のモバイル通信やWi-Fiと同じ感覚では利用できません。
衛星への接続状態によっては、メッセージの送信に数分かかる場合があります。
画像や動画を大量に送るような一般的なデータ通信とは異なり、緊急連絡やテキストメッセージなど限られた用途向けの機能と考えておきましょう。
一般的な音声通話を衛星経由で行う機能ではない
Appleが提供するiPhoneの衛星通信は、一般的な衛星電話とは仕組みが異なります。
家族や友人へ通常の電話を衛星経由で発信する機能ではなく、緊急SOS・メッセージ・位置情報共有などを利用する仕組みです。
衛星経由のロードサービスは日本では利用できない
Appleは一部の国で、圏外でも衛星経由でロードサービスを依頼できる機能を提供しています。
ただし、2026年9月現在、日本は衛星経由のロードサービスの対象地域ではありません。
現在の対応地域は米国、英国、オーストラリアです。
iPhoneの衛星通信は緊急時以外にも活用できる

iPhone 14以降では、モバイル通信やWi-Fiが届かない場所でも衛星通信を利用できます。
以前は「衛星経由の緊急SOS」が中心でしたが、現在の日本では家族や友人へのメッセージ送信や、「探す」を利用した位置情報共有にも対応しています。
登山やキャンプなど圏外になる可能性がある場所へ出かける場合は、iPhoneを最新のiOSへアップデートし、メディカルIDや緊急連絡先を確認しておきましょう。
また、実際の緊急時に慌てないよう、事前に衛星通信のデモを試しておくこともおすすめです。


















