iPhoneのワイヤレス充電器はどのように使うのがおすすめ?有線充電との比較も紹介
Wi-Fiによるインターネット通信はもちろん、Bluetoothに対応したイヤホンが主流になっている現在、「ワイヤレス」というキーワードが大きなトレンドになっています。そんな中、iPhoneの充電器もワイヤレスに対応した機種が登場し話題を集めています。
そこで今回は、iPhoneのワイヤレス充電とはどのような仕組みのものなのかを解説するとともに、ワイヤレス充電と有線充電を比較した場合のメリットなども含めて詳しく解説していきます。
目次
ワイヤレス充電器の仕組み
まずはiPhoneのワイヤレス充電の仕組みを簡単に解説するとともに、どのようにして使うのかもあわせて紹介します。
そもそもワイヤレス充電とは「Qi」という規格に対応している必要があり、これはWPC(Wireless Power Consortium)という米国の団体が策定しています。そのため、ワイヤレス充電はAppleが独自に開発した規格ではなく、あくまでも国際的に定められているオープンな規格なのです。
Qiでは電磁誘導方式とよばれる方法でiPhoneを充電するのですが、充電端子にケーブルを接続する必要はありません。ただし、Qi対応のワイヤレス充電器にiPhoneを載せておく必要があり、何らかの拍子で充電器からiPhoneがずれたりすると充電がストップしてしまいます。
また、ワイヤレスとなるのはあくまでもiPhoneと充電器の間のみであり、ワイヤレス充電器への給電は従来通り有線で接続する必要があります。
ワイヤレス充電に対応しているiPhone
ワイヤレス充電に対応しているiPhoneは以下の機種に限られます。
・iPhone SE (第2世代)
・iPhone 11
・iPhone 11 Pro
・iPhone 11 Pro Max
・iPhone XS
・iPhone XS Max
・iPhone XR
・iPhone X
・iPhone 8
・iPhone 8 Plus
上記以外のiPhoneではワイヤレス充電機能は搭載されておらず、Qi対応の充電器にiPhoneを載せても充電することはできません。また、充電器の機種によっても異なりますが、最大7.5ワットの充電に対応しています。
Apple純正のワイヤレス充電器「MagSafe」は12以降のモデルのみ対応
出典:Apple公式サイト
iPhoneでワイヤレス充電を行う場合、2020年9月時点でApple純正のQi充電器は販売されていません。ただし、AppleオンラインストアではiPhoneに対応したワイヤレス充電器が数多く販売されており、いずれも動作確認が取れているため安心して利用できます。
また、Appleオンラインストアで販売されているワイヤレス充電器は、iPhone1台のみを充電できるタイプのものから、同時に複数台充電できる機種まで幅広くラインアップされています。また、自宅や職場で利用することを想定した据え置き型の充電器だけではなく、車載用のワイヤレス充電器やモバイルバッテリー内蔵型のワイヤレス充電器などもあり、用途に応じて自由に選ぶことができるのも大きな魅力といえるでしょう。
ワイヤレス充電より有線充電のほうが速い
ワイヤレス充電器を選ぶにあたり、よく聞かれるのが「有線充電に比べてワイヤレス充電はチャージの速度が遅い」という噂。結論から言えば、これは事実です。
従来のようにLightningケーブルを使ってiPhoneを充電する場合と比較したとき、ワイヤレス充電では多くのロスが生じてしまいます。ケーブル充電にも多少のロスはあるのですが、ワイヤレス充電で生じるロスと比較すると影響は極めて小さいです。
長時間iPhoneを使用しないときにワイヤレス充電を使うのであれば問題ありませんが、急ぎでiPhoneを充電したいときにはワイヤレス充電器よりもLightningケーブルでの有線充電のほうが適しているといえるでしょう。
ちなみに、iPhoneに厚手のケースを装着していたり、スマホリングなどを装着している場合も注意が必要です。ワイヤレス充電ではiPhone本体と充電器の間に障害物があると、きちんと充電ができなくなるケースがあります。ケースの厚さや素材によっても異なるため、充電するときにケースを外さなければならない場合も考えられます。
一部車種ではワイヤレスチャージングに対応
iPhoneのワイヤレス充電は、スマホアクセサリーとしての充電器だけではなく、一部の自動車においても純正装備やオプション装備として搭載され始めています。
自動車のセンターコンソールなどにワイヤレス充電用のスペースが設けられており、運転中は所定の場所に置いておくだけで充電が可能になります。特に最近ではiPhoneをカーナビ代わりとして使用する方も増えており、気付いたときには充電がなくなっていた、ということも。ワイヤレス充電器があれば、そのような心配もなく安心して利用できます。
もちろん、自動車の装備品だけではなく、Appleオンラインストアで販売されているような車載充電器でもワイヤレス充電は可能です。
iPhone以外でワイヤレス充電に対応しているデバイス
iPhone以外にも、Apple WatchやAir Podsはワイヤレス充電に対応しており、Qiに対応した充電器をもっていればワイヤレスでの充電が可能です。ただし、Air Podsシリーズの場合、「Air Pods Pro」はワイヤレス充電に対応していますが、「Air Pods」はワイヤレス充電に対応したケースと標準(有線充電のみ)の充電ケースが存在するため、購入時には注意が必要です。また、Air Podsが対応しているのはあくまでも充電ケースのみであり、イヤホン本体をワイヤレス充電器に乗せて充電することはできません。
ワイヤレス充電と有線充電をうまく使い分ける
ワイヤレス充電と有線充電はそれぞれに特性があり、メリットもあればデメリットもあります。用途や利用シーンに応じてうまく使い分ける必要があり、そのためにも正しい知識を身につけておきましょう。これからワイヤレス充電器の購入を検討している方は、今回紹介した内容をぜひ参考にしてみてください。