NISAに最適なiPhoneアプリはどれ?資産形成のはじめ方や証券口座の選び方も紹介
株式投資や投資信託の税負担を軽減するために、2014年からNISAとよばれる制度が運用されていますが、実は2024年から新制度への移行が予定されています。
NISA言葉は聞いたことがあるものの、詳しい仕組みは分からないという方や、興味はあるものの、はじめ方が分からないという方も多いのではないでしょうか。
そこで本記事では、2024年から始まる新制度の説明、NISAに最適なiPhoneアプリの紹介とともに、NISAの概要や手続きの方法、証券口座の選び方なども解説します。
目次
新しいNISAが2024年から導入予定
投資にはさまざまな方法がありますが、節税対策に効果的で将来に備えた資金の積立方法として注目されているのがNISAです。
NISAは2014年から制度化され、すでに多くの国民が利用するまでに成長しましたが、実は2024年から現行の制度が改正され新しいNISAがスタートします。
そもそもNISAとは何か、現行制度の概要を説明するとともに、新しいNISAでは何が変わるのか、現行制度との違いも解説しましょう。
NISAとは
そもそもNISAとは、「少額投資非課税制度」ともよばれ、その名の通り比較的少額な株式投資や投資信託の売却益・配当金を非課税とする制度です。
現行制度のNISAには、「一般NISA」と「つみたてNISA」の2種類が存在し、以下のような違いがあります。
項目 | 一般NISA | つみたてNISA |
---|---|---|
非課税枠(年間) | 120万円 | 40万円 |
非課税期間 | 5年間 | 20年間 |
対象商品 | 株式投資信託、国内/外国株、国内/海外ETFETN、国内REIT、海外REIT、ワラント債 | 株式投資信託 |
※ETN(上場投資証券)、国内REIT(J-REIT)、ワラント債(新株予約権付社債)
一般NISAの場合、投資信託以外にも国内外の株式や新株予約権付社債など幅広い商品が対象となっていますが、つみたてNISAの場合は長期積立に適した投資信託のみにしか対応していません。
現行NISAと新しいNISAの違い
では、上記で紹介した現行のNISAと、2024年から始まる新しいNISAではどのような違いがあるのでしょうか。
まず、新しいNISAでは従来のような「一般NISA」と「つみたてNISA」という制度が廃止され、「つみたて投資枠」と「成長投資枠」という2つの制度が新設されます。
項目 | つみたて投資枠 | 成長投資枠 |
---|---|---|
非課税枠(年間) | 120万円 | 240万円 |
非課税期間 | 無期限化 | |
対象商品 | 株式投資信託 | 上場株式・投資信託など |
非課税保有限度額 | 1800万円 | つみたて投資枠と合算で1800万円(成長投資枠は1200万円まで) |
新しいNISAでは非課税期間が無期限化される予定ですが、かわりに非課税保有限度額というルールが新設されます。
これにより、つみたて投資枠、成長投資枠合わせて1800万円までが非課税となります。なお、成長投資枠のみの内数としては1200万円が限度額となります。
新しいNISAでよくある疑問
新しいNISAのスタートにあたり、よくある疑問や質問に対する回答を紹介します。
つみたて投資枠と成長投資枠は併用できる?
現行のNISAでは、一般NISA、つみたてNISAのいずれかを選択する必要があり、併用は不可能でした。しかし、新しいNISAでは、つみたて投資枠、成長投資枠それぞれ併用が可能です。そのため、年間では最大360万円までの資金を投資に回すことができます。
つみたて投資枠と成長投資枠の投資銘柄の違いは?
上記の表にある通り、つみたて投資枠の対象商品は株式投資信託のみとなっており、これは現行のつみたてNISA対象商品と同様です。
一方、成長投資枠では、一般NISAと同様に株式や投資信託等が含まれますが、信託期間が20年未満の商品や高レバレッジ型の商品は除外されます。
現行NISAで保有中の商品はどうなる?
現行NISAで購入し保有している商品は、新しいNISAがスタートした後も所定の期間内は非課税で保有できます。すなわち、一般NISAは5年間、つみたてNISAは20年間にわたって非課税で保有できることになります。
非課税期間が終了すると通常通り課税対象となります。なお、現行NISAで購入した商品は、新しいNISA制度へ移管(ロールオーバー)することはできません。
売却可能なタイミングはいつ?
現行NISA、新しいNISAともに、保有している商品はタイミングにかかわらず自由に売却可能です。売却した場合、非課税保有限度額が減少しますが、減少分は新たに非課税枠として再利用することも可能です。
- 2024年4月に100万円分を投資→非課税保有限度額の残り1700万円
- 2024年5月に100万円分を売却→非課税保有限度額が1800万円へ戻る
上記の例にある通り、非課税保有限度額の範囲内であれば、非課税のまま自由に売却・投資ができるということです。
NISAのはじめ方
実際にNISAで資産運用を始めたいと考えた場合、どのような手続きが必要になるのでしょうか。NISAのはじめ方を3つのステップに沿って紹介しましょう。
ステップ1:口座開設
株式や投資信託の投資と同様に、取引専用の証券口座を開設します。口座と聞くと銀行口座をイメージする方も多いですが、株や投資信託の取引に使用する口座は銀行口座とは異なります。
NISAに対応した証券会社や金融機関などを調べ、窓口またはインターネット上で開設手続きを行いましょう。なお、口座開設には数週間程度の時間を要することが多いため、投資を検討している場合には口座開設だけでも早急に行っておくことがおすすめです。
ステップ2:投資用資金を口座へ入金
口座開設が完了したら、投資用の資金を口座へ入金します。ネット証券の場合はオンラインバンキングで24時間入金が可能で、瞬時に残高が反映されます。
ステップ3:投資銘柄を選定
資金の入金が完了したら、投資銘柄を選び購入します。上記の表でも紹介した通り、一般的な株式や投資信託と異なり、NISAの場合は購入できる商品が限定されています。
そのため、証券会社や金融機関では、NISA用のメニューを選択すると購入可能な商品がリストアップされるため、その中から投資銘柄を選定しましょう。
- 時間に余裕を持って、NISAに対応した証券会社や金融機関で口座開設しましょう。
- 投資銘柄の中には、ハイリスクハイリターン、ローリスクローリターンの商品など様々です。しっかり吟味しましょう。
NISA用口座はどう選ぶ?
NISAをはじめるにあたっては、まず専用口座をどこで開設すれば良いかで迷う方も少なくありません。
結論からいえば、ネット証券の口座がおすすめです。NISA用口座は銀行などの金融機関や大手証券会社で開設できますが、銘柄の選定にあたって窓口や営業担当者からのセールスを受けることがあります。金融機関や大手証券会社では人件費の分手数料が高く設定されていたり、自分が望まない銘柄をすすめられたりする可能性があるのです。
また、銀行の場合は投資信託商品の取り扱いはあっても、上場株式や外国株などの商品は取り扱っていないケースも少なくありません。
金融機関や大手証券会社の特徴
- 手数料が高い可能性がある。
- 営業担当者からのセールスを受けることがある。
- 上場株式や外国株などの取り扱いがないケースがある。
幅広い選択肢の中から自分に合った銘柄を選定することはもちろん、なるべく多くの銘柄に投資しリスクを分散させるためにも、さまざまな銘柄を扱うネット証券でNISA用口座を開設することがおすすめです。
NISA取引におすすめのiPhoneアプリ4選
NISAを始めるにあたっては、証券会社が提供するiPhoneアプリの使い勝手や操作性なども考慮することが大切です。そこで今回は、NISA取引におすすめのiPhoneアプリを5つ紹介しましょう。
iSPEED(楽天証券)
「iSPEED」は楽天証券が提供している証券取引専用アプリです。NISAはもちろんのこと、株式投資や投資信託など幅広い取引に対応でき、見やすい管理画面に定評があります。
NISAを含めた複数の資産状況を一括で照会でき、前日比やトータルでの実現損益などもアプリひとつで一目瞭然。さらには注文や売却といった手続きも簡単にできます。
楽天証券はネット証券ならではの安価な手数料が魅力で、NISAや株式投資、投資信託の初心者から上級者まで幅広い支持を獲得しています。
SBI証券 株アプリ(SBI証券)
楽天証券に並んでネット証券のなかでも人気の高いのがSBI証券です。SBIグループならではの高い信頼性と安価な取引手数料によって、ユーザーおよび専門家からも高い評価を獲得している証券会社です。
ネット証券の弱みは新規公開株(IPO)の取り扱い銘柄が少ないことが挙げられますが、SBI証券は2022年におけるIPOの取り扱い数が89銘柄と圧倒的に多く、総合証券会社と遜色のない実績を誇ります。
また、NISAや投資信託、米国株などほとんどの商品を取り扱っており、幅広い選択肢の中から投資銘柄を選定できるのも強みです。
SBI証券のアプリはiPhoneの他、iPadにも対応しているため、スマートフォンとタブレットの両方で管理したいという方に最適です。
auカブコム証券(auカブコム証券)
投資信託などの商品は、1回あたりの取引金額が10万円以下であれば99円の手数料と安価に設定されています。しかしauカブコム証券は、NISA口座で株式投資の取引を行うと売買手数料が無料という特典があります。
また、取引に応じてPontaポイントが貯められるのも大きな強みといえるのではないでしょうか。NISAをはじめとした各種商品、銘柄の取引をワンタップでスピーディーにでき、注文機能やリアルタイム株価の閲覧も直感的に操作できるアプリです。
マネックストレーダー株式 スマートフォン(マネックス証券)
米国株への投資を中心に行っていきたいと考える方には、マネックス証券がおすすめです。
特に投資信託やNISAでは、米国インデックス投資銘柄の「S&P500」が人気を集めており、国内銘柄とあわせて投資することで安定的なリターンが期待できます。
はじめのうちは投資信託を中心に資金を投入し、気になる銘柄が出てきたら個別銘柄にも投資したいというケースも出てくるでしょう。そのような場合でも、マネックス証券で口座を開設しておけば幅広い米国株銘柄へ投資しやすくなるでしょう。
なお、マネックス証券では国内外の銘柄に対応した「マネックストレーダー株式 スマートフォン」というiPhoneアプリと、米国株専用の「トレードステーション米国株 スマートフォン」というiPhoneアプリも提供されています。
おすすめアプリ比較表
アプリ | 証券会社 | 特徴 |
---|---|---|
iSPEED | 楽天証券 | 実現損益が一目瞭然で見やすい管理画面 |
SBI証券株アプリ | SBI証券 | 新規公開株(IPO)が充実、iPadにも対応 |
auカブコム証券 | auカブコム証券 | 売買手数料が無料、操作が簡単 |
マネックストレーダー株式 スマートフォン | マネックス証券 | 米国株が充実、米国株専用アプリも提供 |
NISAをはじめるならネット証券+iPhoneアプリの活用がおすすめ
増税や社会保険料の負担増にともない、将来に漠然とした不安を抱く方も多いのではないでしょうか。公的年金だけで老後の生活が安泰というわけではなく、今のうちから自主的に資産形成・資産運用をしていくことが求められます。
従来、多くの方にとっての資産形成は貯蓄が定番でしたが、新しいNISAの運用開始にともない投資信託や株式投資による資産形成に挑戦する人が増えています。
これまで株式投資や投資信託の経験がない方にとっては不安も大きいと思いますが、NISAの対象商品はいずれも長期積立が前提の銘柄が多く、通常の株式投資などに比べると比較的低リスクで運用できます。
しかし一方で、どのような銘柄であっても元本保証はなく、景気の変動や社会情勢の変化などによって元本割れのリスクがあることも忘れてはなりません。
投資にはリスクがつきものであり、より安全に運用するためにもひとつの銘柄に集中するのではなく、できるだけ複数の銘柄に分散させることが大切です。
また、売買にかかる手数料も少額とはいえ負担になることから、少しでも手数料が安いネット証券がおすすめです。スマホひとつですぐに資産状況を確認でき、売買も可能なiPhoneアプリを活用しながら、少額からNISAに挑戦してみてはいかがでしょうか。
という方には優秀なFPが在籍しているマネクラがオススメです。
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