iPhoneを海に落としたらどうする?海水で水没したときの応急処置と修理の注意点

海に落としたiPhoneの応急処置

iPhone修理歴7年、iPad修理歴5年のそこそこベテラン。とにかく「分解が趣味」という少し変わった修理マニア。ゲーム機やコントローラーなど様々な分解経験があるが、現在ではApple製品以外は触っていない。iPhoneならほとんどの修理が30分以内に対応可能。iPadもパネルやバッテリー交換なら1時間もあれば対応可能。7年間の修理経験を経た知識を元にiPhone大学の監修スタート。

iPhoneを海に落としてしまった場合は、真水に濡れたとき以上に注意が必要です。

海水には塩分やミネラルが含まれているため、端子や内部部品に残ると腐食や接触不良の原因になる可能性があります。

ただし、慌てて電源を入れたり、充電したり、ドライヤーで乾かしたりするのはおすすめできません。

Appleは、iPhoneが水以外の液体に濡れた場合、付着した部分を水道水ですすぎ、柔らかい布で拭いたうえで自然乾燥させるよう案内しています。

この記事では、iPhoneを海に落としたときの応急処置、やってはいけないこと、修理を検討するタイミングまでわかりやすく解説します。

目次

iPhoneは海水に強い?耐水性能があっても安心できない

iPhoneは海水に強い?

現在のiPhoneには防沫・耐水・防塵性能があります。

たとえばiPhone 17は、IEC規格60529にもとづくIP68等級に適合し、実験室の管理された条件下では最大水深6mで最大30分間の耐水性能があります。

ただし、この耐水性能は永続的に維持されるものではありません。

Appleも、通常の使用によって耐性が低下する可能性があると案内しています。

また、海水浴・サーフィン・水上スポーツなど、強い水圧や水流がかかる使い方は避けるよう案内されています。

そのため、

  • 耐水対応だから海でも大丈夫
  • 一度水没しても問題ない
  • 水中撮影しても安全

とは考えない方がよいでしょう。

海水に落とした直後にやるべきこと

海水に落とした直後にやるべきこと

海に落としたiPhoneを回収したら、次の順番で対応します。

1. ケーブルやアクセサリを外す

充電ケーブルや有線アクセサリが接続されている場合は外してください。

濡れた状態で充電したりアクセサリを接続したりすると、端子や本体が損傷するおそれがあります。

Appleは、iPhoneが濡れた場合は完全に乾くまで充電しないよう案内しています。

2. 必要に応じて電源を切る

iPhoneが正常に動作している場合でも、海水に濡れた直後は無理に操作を続けない方が安全です。

明らかに内部へ水が入った可能性がある場合や、動作が不安定な場合は電源を切り、再起動や通電を繰り返さないようにしましょう。

ただし、濡れた状態で複雑な操作をするよりも、まずはケーブル類を外して乾燥を優先します。

3. 海水が付着した部分を水道水ですすぐ

海水は「水以外の液体」にあたるため、Appleの案内では、付着した部分を水道水ですすぐ方法が示されています。

ここで重要なのは、旧記事のように「iPhone全体を徹底的に水へ浸ける」ことではありません。

あくまで、海水が付着した外表面をやさしくすすぐイメージです。

その後、糸くずの出ない柔らかい布で水分を拭き取ります。

木村 篤士

洗剤やアルコールを使って内部まで洗浄したり、開口部へ水を積極的に流し込んだりするのは避けてください。

4. コネクタを下に向けて余分な水を出す

Appleは、LightningまたはUSB-Cコネクタを下向きにして手のひらに置き、軽くたたいて余分な水を排出する方法を案内しています。

強く振ったり、無理に水を押し出そうとしたりする必要はありません。

5. 風通しのよい場所で自然乾燥させる

表面の水分を拭き取ったら、風通しのよい乾燥した場所で自然乾燥させます。

Appleによると、必要に応じて扇風機の涼風をコネクタへ直接当てることで乾燥が早くなる場合があります。

ただし、

  • ドライヤー
  • ヒーター
  • 高温の熱源
  • エアダスター

は使用しないでください。

海水に落としたiPhoneでやってはいけないこと

すぐに充電しない

濡れた状態でLightningやUSB-Cケーブルを接続すると、端子が腐食したり損傷したりする可能性があります。

Appleは、水濡れ後の有線充電やアクセサリ接続について、最低5時間は経ってから行うよう案内しています。

液体検出警告が表示される場合は、完全に乾くまで最長24時間程度かかることもあります。

ドライヤーで乾かさない

高温の風を当てると、iPhone内部の部品やバッテリーへ悪影響を与える可能性があります。

Appleも高温の熱源を使って乾燥させないよう案内しています。

綿棒やティッシュを端子へ差し込まない

USB-CやLightningコネクタ内部へ、

  • 綿棒
  • ティッシュ
  • ペーパータオル
  • ピン
  • 金属製工具

などを差し込むのは避けてください。

内部端子を傷つけるおそれがあります。

米の中に入れない

「濡れたスマホは米の中に入れると乾く」という方法が紹介されることがありますが、Appleは推奨していません。

米の細かい粒子がiPhone内部へ入り込み、損傷する可能性があります。

水入りの袋に浸けたまま持ち運ばない

旧記事では「ジップロックに水を入れてiPhoneを浸したまま修理店へ持っていく」という方法を紹介していましたが、これは削除した方が安全です。

Appleはそのような方法を案内していません。

水道水ですすいだ後は、表面の水分を拭き取り、風通しのよい場所で乾燥させるのが基本です。

海水に水没すると修理が難しくなる理由

海水には塩分やさまざまなイオンが含まれています。

iPhone内部へ海水が入り込むと、

  • 端子の腐食
  • 接点不良
  • 回路への損傷
  • カメラ内部の曇り
  • スピーカーやマイクの不具合

などにつながる可能性があります。

また、海水が乾燥すると塩分などが残るため、時間が経ってから症状が出るケースもあります。

そのため、一度正常に動いたからといって完全に問題がないとは限りません。

海に落としたあと正常に動いても注意

iPhoneを乾燥させたあと、

  • 電源が入る
  • 画面が映る
  • 充電できる

状態であっても、内部へ海水が侵入している可能性は残ります。

数日後や数週間後に、

  • 充電できなくなる
  • スピーカー音が小さくなる
  • カメラが曇る
  • 突然電源が落ちる
  • タッチ操作が不安定になる

といった症状が出ることも考えられます。

重要なデータが入っている場合は、正常に動作しているうちにバックアップを取っておくと安心です。

修理店やAppleへ相談した方がいいケース

次のような症状がある場合は、Appleや修理店へ相談することをおすすめします。

  • 電源が入らない
  • 再起動を繰り返す
  • 充電できない
  • 液体検出警告が消えない
  • 画面やカメラ内部に水滴・曇りがある
  • スピーカーやマイクがおかしい
  • タッチ操作が正常にできない
  • 本体が異常に熱くなる

特に、海水に長時間浸かった場合や、落下によって本体に傷・割れがある場合は、耐水性能が低下している可能性もあります。

Appleの保証で海水による水没は修理できる?

液体による損傷は、通常のApple製品1年限定保証の対象外です。

Appleは、iPhoneの液体による損傷について、1年限定保証の対象にならないと明記しています。

一方、AppleCare+へ加入している場合は、液体による損傷も「過失や事故によるそのほかの損傷」として保証対象になります。

2026年9月時点では、iPhoneのAppleCare+における「その他の偶発的な事故による損傷」のサービス料は12,900円(税込)です。

ただし、実際の修理方法や交換対応は端末の状態によって異なります。

AppleCare+未加入の場合の修理料金は?

AppleCare+未加入時の修理料金は、iPhoneのモデルや損傷状態によって異なります。

旧記事のように、各モデルの固定修理料金を長い表で掲載すると、料金改定のたびに情報が古くなります。

そのため、現在はApple公式の修理見積もりページで、使用中の機種と症状を指定して確認する方法がおすすめです。

修理専門店の場合も、

  • 水没洗浄
  • バッテリー交換
  • 画面交換
  • 基板修理
  • データ復旧

など、必要な作業によって料金が大きく異なります。

一律の相場で判断せず、実機を確認してもらったうえで見積もりを取りましょう。

データが必要なら修理前に伝える

海水による水没では、「iPhone本体を使える状態へ戻すこと」と「内部データを取り出すこと」で修理方針が異なる場合があります。

写真や連絡先など重要なデータが必要な場合は、

「本体修理よりデータ復旧を優先したい」

など、修理を依頼する前に希望を伝えてください。

本体交換になると、元の端末からデータを取り出せない場合があります。

海水による水没を防ぐためにできること

海やプールでiPhoneを使う場合は、耐水性能だけを過信しないことが重要です。

対策として、

  • 防水ケースを使用する
  • 防水ポーチへ入れる
  • 水中撮影を目的に使用しない
  • 濡れた手で長時間操作しない
  • 海辺では落下防止ストラップを使う

などがあります。

Appleも、iPhoneを着用したまま泳いだり、水上スポーツなどで使用したりすることを避けるよう案内しています。

iPhoneを海に落としたときによくある質問

海水が付いたiPhoneは水道水ですすいでも大丈夫ですか?

Appleは、水以外の液体が付着した場合、その部分を水道水ですすぐよう案内しています。

ただし、iPhone全体を長時間水へ浸したり、開口部へ強く水を流し込んだりする必要はありません。

海に落としたあとすぐ電源を入れても大丈夫ですか?

濡れている状態では無理に電源操作や充電を行わず、まず乾燥を優先してください。

特に動作が不安定な場合は、通電を繰り返さない方が安全です。

ドライヤーなら早く乾きませんか?

使用しないでください。

Appleは高温の熱源でiPhoneを乾かさないよう案内しています。

米の中に入れる方法は有効ですか?

Appleは推奨していません。

米の粒子がiPhone内部へ入り、損傷につながる可能性があります。

正常に動けば修理しなくても大丈夫ですか?

必ず修理が必要とは限りません。

ただし海水が内部へ侵入していた場合、時間が経ってから腐食や接触不良が起こる可能性があります。

動作に異常がある、内部に曇りがある、重要なデータが入っている場合は早めに相談すると安心です。

まとめ|海に落としたiPhoneは充電せず、海水を落としてしっかり乾燥させよう

iPhoneを海に落とした場合は、慌てて充電したり電源を入れたりするのではなく、まず落ち着いて対応することが重要です。

基本的な流れは、

  1. ケーブルやアクセサリを外す
  2. 必要に応じて電源を切る
  3. 海水が付着した部分を水道水ですすぐ
  4. 柔らかい布で水分を拭き取る
  5. コネクタを下に向けて余分な水を出す
  6. 風通しのよい場所で自然乾燥させる
  7. 完全に乾くまで充電しない

です。

特に、

  • ドライヤー
  • エアダスター
  • 綿棒やティッシュの挿入
  • 米の中へ入れる
  • 水入りの袋へ浸けたまま持ち運ぶ

といった方法は避けましょう。

また、iPhoneの耐水性能は永続的ではなく、液体による損傷は通常の1年限定保証の対象外です。

海水に長時間浸かった場合や、乾燥後も充電・画面・カメラ・スピーカーなどに異常がある場合は、Appleや修理店へ相談してください。

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