iPhone 15シリーズで報告されている不具合とは?解消方法や保証内容も紹介
iPhone 15シリーズが発売され、すでに手元に届きはじめた方も多いのではないでしょうか。今回の新モデルは待望のUSB-Cが搭載されたことなどもあり大きな注目を集めています。
しかしその一方で、SNSなどを見るとさまざまな不具合も報告されています。本記事では、iPhone 15シリーズの購入者から報告されている不具合の内容と、それらの解消方法、保証の内容なども含めて詳しく解説します。これからiPhone 15シリーズの購入を検討している方はぜひ参考にしてみてください。
目次
iPhone 15 Proシリーズで報告されている主な不具合
iPhone 15シリーズのなかでも、特に多くの不具合が報告されているのが上位モデルであるiPhone 15 ProおよびiPhone 15 Pro Maxです。国内外のSNSで話題になっている、特に多い不具合の内容をご紹介しましょう。
- チタニウム製フレームの変色・色ムラ
- チタニウム製フレームの傷
- レンズ内へのホコリ混入
- ディスプレイの変色
チタニウム製フレームの変色・色ムラ
iPhone 15 Proシリーズでは、iPhone史上初となるチタニウム素材が採用されました。チタニウムとはいわゆる「チタン」のことであり、アルミニウムや鉄の数倍の強度を誇り、金属アレルギーを引き起こしにくい安全な素材として知られています。
しかし、iPhone 15 Proを購入したユーザーから「チタニウム素材がむき出しとなっているフレーム部分の色が変わった」、「ボタン周辺のフレーム部分に色ムラが生じた」との報告が上がっています。
特に、フレーム左側にあるボリューム調整ボタンとSIMカードスロットの中間あたりに帯状の変色が認められ、海外のあるユーザーはその様子を写真付きでSNSにアップしたところ多くの反響が寄せられました。
チタニウム製フレームの傷
こちらもチタニウム素材に関連する不具合で、新品を購入したはずなのにフレーム部分に傷が付いていたというものです。コンクリートなど硬いものに落下させたような目立つ傷で、目視によっても十分確認できるほどです。
ただ、開封済みの製品である以上、SNSにアップされた写真が本当に初期不良や不具合なのかは定かではありませんが、検品の際に見落とし誤って出荷されたという可能性も否定できないでしょう。
Appleストアや携帯ショップなどの店頭で購入し、その場で開封したのであれば不具合を証明できますが、オンラインストアで購入したり、自宅で開封したりした場合には客観的に証明することが難しいかもしれません。
レンズ内へのホコリ混入
iPhone 15 Proシリーズにはメインレンズと超広角レンズ、望遠レンズの3基が搭載されていますが、このいずれかのレンズ内にわずかなほこりが混入していたという不具合も報告されています。
一見するとレンズの表面部分に付着したホコリのように見えますが、柔らかい布や指で取り除こうとしても残ったままであることから、表面ではなくガラスの内部に残っていることがわかります。
レンズ内のホコリは一見すると分かりづらいことも多く、購入後しばらくしてから初めて気づく可能性もあります。そのため、開封した後は本体に傷や変色がないかを確認するとともに、レンズの部分も丁寧に見て異常がないかを確認しておきましょう。
ディスプレイの変色
ディスプレイが全体的に緑がかった色に変色するという不具合も一部のユーザーから報告されています。
通常、ディスプレイの表示異常や不具合は一時的なものも多く、本体の再起動をすれば解消されるケースは少なくありません。しかし、iPhone 15シリーズの場合は再起動後も症状が継続して見られ、ロック画面やロック解除後の画面でも同様の症状が見られるとのことです。
iPhone 15・iPhone 15 Plusでも報告されている症状
iPhone 15 Proだけでなく、iPhone 15およびiPhone 15 Plusを購入したユーザーからも不具合の報告が上がっています。これらはiPhone 15シリーズに共通している症状でもあり、iPhone 15 ProやiPhone 15 Pro Maxでも起こる可能性があります。
- 本体の発熱
- データ転送の不具合
本体の発熱
本体を充電しながらゲームや動画視聴などの高負荷な作業を行った場合、バッテリーに負担がかかり本体が異常に発熱するケースがあります。しかし、iPhone 15シリーズではそのような負荷をかけていない充電時であっても異常な発熱が認められることがあるようです。
ユーザーのなかには「手で持てないほど熱い」と感じる方もおり、実際に温度を計測してみると42℃程度であったと報告しています。しかし、42℃という温度はたしかに熱いですが、やけどをするほど危険な温度ではありません。
ただちに健康上の危険がおよぶ心配はないですが、それでもバッテリーや本体に負担がかかっているのは事実であり、パフォーマンスが低下する可能性は十分高いといえるでしょう。
ちなみに、このような本体の発熱はiPhone 15シリーズに限った話ではなく、これまでiPhone 14シリーズやiPhone 13シリーズが発売された当初も同様の問題が発生していました。
データ転送の不具合
iPhone 15シリーズをいち早く手に入れたユーザーから特に多く寄せられたのが、データ転送の不具合です。
古いiPhoneから新しいiPhoneへデータを引き継ぐ際に、クイックスタートとよばれる機能が使用できます。これはWi-FiとBluetoothの機能で端末同士のデータをやり取りするというものですが、iOS17のバグによって正常にデータ転送ができない事象が報告されました。
この不具合が生じると、正常に復帰させるためにはPCとの接続が必要になります。
iPhone 15シリーズの不具合解消方法
本体の発熱やデータ転送の不具合については、適切な対処を講じることで解決できる可能性があります。不具合が起こったときにまずは試していただきたい対処法を紹介しましょう。
本体の発熱
本体が異常に発熱した場合には、まずiPhoneの再起動を試してみましょう。もし時間に余裕があれば、iPhoneの電源を切った後、風通しの良い涼しい場所に置き、熱を冷ました後で再び電源を入れてください。
また、アプリの自動更新やバックグラウンドでの通信が発熱の原因になっている可能性もあるため、頻繁にこの症状が現れる場合にはアプリの自動更新をオフにして異常が解消されるか確認してみましょう。
なお、本体の発熱はこれまでのiPhone 14シリーズやiPhone 13シリーズでも発生し、そのたびにAppleはiOSのアップデートで対応してきたという歴史があります。今回のiPhone 15シリーズもiOS17に起因している可能性は否定できないため、最新バージョンが公開されたら速やかにアップデートを行いましょう。
データ転送
データ転送の不具合についてはAppleも認識しており、iOS17のバグを修正したバージョンをすでに公開しています。2023年9月28日現在、最新バージョンはiOS17.0.2であるため、これより古いiOSを使用している場合には速やかにアップデートをしておきましょう。
また、アップデート前にデータ転送を行い、不具合が発生してしまったという場合には、以下の手順で復旧が可能です。
- iPhone 15をLightning-USBケーブルでPCに接続
- 音量を上げるボタンを押し、すぐに離す
- 音量を下げるボタンを押し、すぐに離す
- サイドボタンを長押し(Appleロゴが表示されている間は押し続ける)
- PCとケーブルの画像が表示されたらボタンを離す
- PCの「Finder」または「iTunes」を起動しiPhone15を選択
- 「復元(Restore)」「アップデート」のオプションが表示されたら「復元(Restore)」を選択
- iPhoneが再起動したらダウンロードが完了するまで待つ
- 2~5の手順でiPhoneを再度リカバリーモードにする
- iPhone 15の初期設定を進める
- ソフトウェアアップデートを実行しiOS17.0.2へ更新
- アプリとデータの転送(iPhoneから直接転送またはiCloudバックアップから転送)
初期設定と同時にソフトウェアアップデートを実行せず、「iPhoneから直接転送」を選択してしまうと、再び不具合が起こる可能性があります。そのため、必ずiOS17.0.2へ更新するか、iCloudバックアップからの転送を選択してください。
初期ロットのiPhoneは不具合が出やすい?
今回報告されているiPhone 15シリーズの不具合は、本体の仕様に起因するものもあればiOS17に起因するものまでさまざまです。ソフトウェアが原因であれば新バージョンへの更新で問題は解消されますが、iPhone 15 Proシリーズで紹介したような本体の仕様に関する不具合はすぐに対処が難しい場合も多いでしょう。
必ずしもすべてのiPhoneに不具合が起こるとは限りませんが、今回紹介したようなリスクは特に初回ロットの生産分で生じやすく、リスクが伴います。今回のiPhone 15シリーズは多くのユーザーから不具合が報告されているため、Appleでは今後何らかの対策を講じてくるかもしれません。
現時点で公式なアナウンスはないため、不具合を発生させないような工夫も大切です。具体的には、購入後すぐに傷やホコリの混入がないかを確認しておく、フレームの変色を防ぐためにケースに入れて使用するといったことが有効な対策として考えられるでしょう。
iPhoneに不具合があったらまずAppleへ相談を
万が一、購入したiPhoneに何らかの不具合が認められた際には、速やかにAppleへ相談することが重要です。
iPhoneは1年間のメーカー保証が付帯しており、傷や変色などが認められた場合には保証の範囲内で本体を交換してもらえる可能性があります。
また、誤ってiPhoneを落下させたり、力を加えたりして破損した場合でも、AppleCare+に加入していれば安価な料金で修理・交換も可能です。たとえば、iPhone 15 Proの場合、ディスプレイのヒビ割れは3,700円、フレームの損傷は12,900円で修理に対応しています。
1年間のメーカー保証では高額な修理代金が請求される内容でも、AppleCare+に加入していれば安価な費用で済む場合がほとんどです。
ガラス割れや水没はiPhone修理専門店への相談もおすすめ
iPhoneの修理のなかでも、特に大きな割合を占めているのが表面のガラス割れや水没です。
特にAppleCare+に加入していないと、iPhone 15 Proの場合でも5万円以上の費用が請求されてしまいます。このようなリスクに備え、Appleへの修理依頼だけでなくiPhone修理専門店があることも知っておくと安心です。
iPhone修理専門店では故障端末をお預かりし、その場で部品の交換や修理を行う専門店であり、Appleの修理に比べて安価な費用が魅力です。交換用パーツの在庫があれば、数十分から数時間程度で修理が完了するため急ぎでiPhoneを使いたいときでもスピーディーな対応を実現します。
「Appleで修理の見積もりを出してもらったが高額で支払いが難しい」、「今すぐに不具合を解消したい」という場合には、iPhone修理専門店へ一度ご相談ください。