万が一に備えておきたいポータブル電源 iPhoneユーザーにとってのメリットも紹介
災害大国である日本において、万が一停電が起こった際の備えは十分にしておく必要があります。緊急時において、スマートフォンやPC、タブレット端末といったデバイスは情報を得るための貴重なツールであり、時にライフラインにもなり得る存在です。iPhoneを利用している方の中には、旅行や出張の際にも使えるモバイルバッテリーを常備している方も多いと思いますが、それだけでは十分な備えとは言えないのが現実です。
そこでおすすめしたいのが、iPhone以外にも活用できるポータブル電源です。今回の記事では、そもそもポータブル電源とは何か、モバイルバッテリーとの違いやiPhoneユーザーにとってのメリットなども含めて詳しく解説します。
ポータブル電源とは
そもそもポータブル電源とは、その名の通り手軽に持ち運びが可能な電源のことを指します。災害によって長時間にわたって停電が発生した場合、発電機などによって電源を確保しなければ家電製品は使用できません。しかし、発電機は燃料が必要であり、携行缶などに燃料を常備している家庭でなければすぐに利用できないという課題があります。
このような問題を解決できるのがポータブル電源です。極めて大容量の蓄電池を備えており、モバイルバッテリーのように充電をしておけば、いざという時に小型の家電製品やスマートフォンの充電ができます。
最低気温が氷点下となる寒冷地をはじめとして、極めて過酷な環境下でも動作する製品も多く、まさに非常時に活躍する存在として注目されているのです。
モバイルバッテリーとの違い
ポータブル電源とモバイルバッテリーには、決定的な違いが2つあります。
1つ目は、バッテリー容量の違いです。通常のモバイルバッテリーは10,000〜20,000mAh程度の容量の製品が主流ですが、ポータブル電源の場合は50,000mAh、100,000mAhを超える製品も存在します。たとえばiPhoneの充電を行う場合で考えると、モバイルバッテリーでは1回または2回程度しか満充電ができませんが、ポータブル電源を確保しておけばiPhoneを5回以上充電することもできます。
製品によってはポータブル電源本体に複数のUSB端子を備えたものも存在し、一度に複数台のiPhoneまたはiPadなどを充電できるのも強みといえるでしょう。
2つ目の違いは、コンセントの端子を備えていることです。通常のモバイルバッテリーは、あくまでもiPhoneやiPadといったモバイル端末を充電する前提で開発されています。しかし、ポータブル電源はiPhone以外にも小型の家電製品やPCなどへの給電も想定しており、幅広い用途に利用できるのです。
ポータブル電源を常備しておくメリット
ポータブル電源はモバイルバッテリーと比べて多様な用途に対応できることが分かりましたが、具体的にどのようなメリットがあるのでしょうか。すでに紹介した内容もありますが、あらためてポイントを整理しながら解説します。
iPhoneを複数回(台)充電できる
短時間の停電であれば、現在残っている充電の残量やモバイルバッテリーで対応することもできますが、停電が長期化するごとに電源の確保も難しくなってきます。そのような場合でも、ポータブル電源が確保されていればiPhoneの電源にも余裕ができ、連絡手段を確保しておくことができます。
また、一度に複数台の充電に対応しているため、家族や友人に電源を素早くシェアすることも可能です。
モバイルバッテリーへの給電も可能
大容量でハイパワーなポータブル電源は、iPhoneやiPad本体だけではなく、モバイルバッテリーへの給電も可能です。たとえば電源の確保に困っている人が多くいる場合には、ポータブル電源からの直接給電ではなく、一度モバイルバッテリーに給電したうえで複数人でシェアしながら使ってもらう、という方法もあります。
また、何らかの理由で現場を離れなければならない場合なども、大きなポータブル電源を持ち運ぶことは難しいですが、モバイルバッテリーに電源を小分けにしておくことで移動しやすくなります。
小型家電の電源確保にも活躍
ポータブル電源が活躍するのは非常時だけではありません。たとえば、電源がない場所で小型家電を使用したい場合なども、ポータブル電源を一緒に持ち運ぶだけで一時的に電源を確保することが可能です。
たとえば、アウトドアで調理家電を使いたい場合や、ガレージや倉庫などで照明を確保したい場合などもポータブル電源は活躍することでしょう。
- 容量が大きい
- コンセントの端子を備える
- 一度に複数台の充電が可能
- モバイルバッテリーへの給電も可能
- 小型家電の給電も可能
ポータブル電源がおすすめのユーザー
ポータブル電源の良さやメリットは分かったものの、それでも「モバイルバッテリーで十分なのでは」と考える方も多いことでしょう。そこで、ポータブル電源はどのようなユーザーにとってメリットが大きいのか、いくつかの具体例をもとに紹介します。
複数台のスマートフォンを持っている方
たとえばプライベートではiPhoneを利用しているものの、仕事用として会社からもう1台のスマートフォンを貸与されている方も多いのではないでしょうか。特に非常時においては、安否確認などで仕事用のスマートフォンが重要な連絡手段となります。
職場の上司や同僚、部下がプライベートの番号も知っていれば連絡用の回線を1本化することも可能ですが、プライベート用と明確に分けている場合は両方のスマートフォンの電源を確保しておかなければなりません。モバイルバッテリーだけではスマートフォン2台分の十分な電源が確保できるとは限らないため、ポータブル電源を持っておいたほうが安心といえるでしょう。
家族でスマートフォンを所有している方
1人で複数台のスマートフォンを所有している方だけではなく、家族でそれぞれスマートフォンを所有している方にもポータブル電源はおすすめです。一度に複数台の充電ができることはもちろんですが、3台、4台といった大量のスマートフォンがある場合でも、ポータブル電源が1台あればカバーできる力があります。
PCやタブレットなどの非常電源を確保しておきたい方
モバイルバッテリーは年々大容量化していますが、それでもPCやタブレットと同時にスマートフォンを充電するには容量が不足してしまいます。効率的に情報収集を行いたい場合や、一度に複数人で情報を共有するには、スマートフォンよりも画面サイズが大きいPCやタブレット端末のほうが適しています。より安心を求めて、スマートフォン以外のデバイスについても電源を確保しておきたい方には、ポータブル電源がおすすめです。
モバイルバッテリーとの併用でさらに安心
非常時に電源を確保するためにはさまざまな方法がありますが、モバイルバッテリーだけでは不安な方や、家族が多い方にはポータブル電源を常備しておくと安心といえるでしょう。停電が発生した際の長さにもよりますが、万全な体制を整えておくという意味では、モバイルバッテリーとポータブル電源を併用する方法がおすすめです。
バッテリー容量や端子の種類、数によってもポータブル電源の製品選びは変わってくるため、複数の製品を比較したうえで検討してみましょう。