スマホ高騰時代に必須!スマホ向け保険・保証サービスの種類と特徴
スマホの多機能化や円安の影響もあり、本体価格が高騰しています。また、本体の価格が高くなるということは、故障や破損した際の修理にも多額のコストを要することを意味します。
そのような万が一の場合に備え、ぜひ検討しておきたいのがスマホ向けの保険や保証サービスです。具体的にはAppleの「AppleCare+」のようなメーカーが提供する保証サービスや、通信キャリアが独自に提供しているオプションサービスなどが一般的ですが、近年では保険会社が提供するスマホ向け保険も注目されています。
本記事では、スマホ向けの保険や保証サービスについて詳しく解説します。
目次
スマホ向け保険・保証サービスの種類
iPhoneをはじめとしたスマートフォンに故障や不具合が生じたとき、修理や買い替えに必要な費用を抑えるための保険や保証サービスは大きく分けて「メーカーの保証サービス」、「通信キャリアの保証サービス」、そして「保険会社の保険サービス」の3つの種類があります
まずはそれぞれの概要をご紹介しましょう。
メーカーが提供する保証サービス
メーカーが提供している保証サービスとは、新品購入時に付帯している1年間の保証サービスと、追加料金を支払うことで保証期間を延長できるサービスなどが挙げられます。
スマートフォンに限らず、家電製品や精密機器類などは1年間のメーカー保証が付帯しており、通常使用における不具合や故障があっても無償で修理を受けることができます。しかし、このメーカー保証期間が過ぎてしまうと過失による故障でなかったとしても修理代金が請求されてしまいます。
スマートフォンはつねに肌身離さず持ち歩くことが多く、様々な危険から守るために、Appleの場合は「AppleCare+」という保証サービスを有償で提供しており、メーカー保証の延長はもちろん、ユーザーの過失によって生じた故障も安価で修理することができます。
キャリアが提供する保証サービス
NTTドコモやau、ソフトバンク、楽天モバイルといった大手通信キャリアで契約した場合に、オプションサービスとして付帯できるのがキャリアが提供する保証サービスです。
たとえば、NTTドコモの場合は「smartあんしん補償」、auは「故障紛失サポート」、ソフトバンクは「あんしん保証パック」という名称で提供しています。
いずれも一定の条件はあるもののメーカー保証期間が過ぎた場合でも端末の修理代金を安価に抑えることができます。
キャリアが提供する保証サービスは通信契約のオプションという位置づけにあるため、通信契約を解除してしまうと保証も受けられなくなります。
保険会社が提供する保険
近年、新たな形態のサービスとして注目を集めているのが保険会社が提供する保険です。
その名の通り、スマートフォンのメーカーでもなく、通信キャリアでもない保険会社が独自に提供しているもので、本体を購入したタイミングや通信契約の有無など、条件に関わらず加入できることが大きな強みです。
保険料も月額数百円程度から加入できるサービスもあり、手軽な掛け金で安心してスマートフォンを利用したいという方には最適なサービスといえるでしょう。
加入している保険の内容はユーザー自身で把握しておかなければならず、たとえばメーカーやショップに問い合わせても契約内容を照会することができません。将来、機種変更や解約をした場合には個別に保険会社へ連絡し、必要な手続きを取っておく必要があります。
スマホ向け保険・保証サービスのメリット・デメリット
さまざま種類があるスマホ向け保険・保証サービスですが、それぞれどのようなメリット・デメリットがあるのでしょうか。
メーカーが提供する保証サービスのメリット・デメリット
メーカーの保証サービスのメリット・デメリットは以下の通りです。
メリット
- メーカーならではの安心感がある
- 修理の手続きがシンプルでわかりやすい
メーカー自らが提供する保証サービスということで安心感が高く、迷ったときでも安心して加入できるのが強みです。
Appleの場合、「AppleCare+」へ加入していれば故障端末の回収や発送、修理費用の請求などが自宅にいながら完結でき、ユーザーの手を煩わせることがありません。忙しくて直営店やショップへ来店できないという方でも安心して修理を依頼できるでしょう。
デメリット
- 料金(保険料)が割高
- 後から加入できない
AppleCare+の場合、2年間の料金が11,800円から34,800円と割高に設定されています。また、月払いを選択した場合でも月額580円から1,740円となっており、ほかの保険・保証サービスに比べると安いとはいえません。
また、加入できるタイミングも基本的には本体購入と同時か、購入後30日間と限られています。このタイミングを逃してしまうと後から加入することができず高額な修理費用がかかるリスクもあります。
キャリアが提供する保証サービスのメリット・デメリット
通信キャリアが提供する保証サービスのメリット・デメリットは以下の通りです。
メリット
- ショップで相談できる
- 代替機が利用できる
- 多様なサポートを受けられる
通信キャリアの大きな強みとして、全国各地にショップ窓口があることが挙げられます。そもそもスマートフォンが壊れてしまうと、電話やネットが利用できず通信手段が断絶されてしまいます。しかし、ショップへ来店すれば対面で相談でき、場合によっては修理が完了するまで代替機の貸出も受けられます。
さらに、通信キャリアによっては液晶保護フィルムの貼り付けや本体の設定サポートなどのサービスも充実しています。
デメリット
- 他キャリアの端末やSIMフリー端末は対象外
- 後から加入できない
一部キャリアを除いて、基本的にキャリア系の保証サービスは自社で購入した端末のみが対象であり、他キャリアで購入した端末やSIMフリー端末は対象外であるケースがほとんどです。
また、メーカーが提供する保証サービスと同様、後から加入することもできません。
保険会社が提供する保険のメリット・デメリット
保険が提供するサービスのメリット・デメリットは以下の通りです。
メリット
- 保険料が安価
- 後からでも加入できる
保険会社が提供する保険の最大のメリットは、保険料が安価で任意のタイミングで加入できることです。
特に、端末を購入した後からでも加入できるというのはほかの保証サービスにはない強みであり、一定の条件を満たせば新品はもちろん中古で購入した端末も対象とすることができます。
デメリット
- 対象端末が限られる
- 窓口での案内が受けられない
- 保険金を受け取る際の手続きが面倒
デメリットとして考えられるのは、保険金を受け取る際の手続きの煩雑さが挙げられます。基本的にスマホ向けの保険は、一度メーカーへ修理を依頼し完了してから保険金の申請を行います。
また、スマホ向けの保険サービスはショップのように窓口がないため対面での案内を受けることができません。スマホ向け保険の多くはインターネット上で手続きを完結できるようになっており、人件費を最小限に抑えることで安価な保険料を実現しています。
保険会社によっては、加入できる端末のメーカーが限られているなどの制約もあります。多くの保険会社でiPhoneは対象端末に含まれていますが、Androidの場合は事前に確認が必要です。
保険会社が提供するスマホ向け保険の一例
保険会社がスマホ向け保険を提供していることを初めて知ったという方も多いのではないでしょうか。代表的なスマホ向け保険の一例をご紹介します。
モバイル保険
「モバイル保険」は、さくら少額短期保険株式会社が提供しているモバイル端末向けの保険サービスです。月額700円の保険料を支払うことで、年間10万円までの修理費用を補償でき、AppleCare+などほかの保証サービスとの併用も可能です。
また、iPhone単体はもちろん、AppleWatchやAirPodsなどの副端末を2台まで登録でき、合計3台まで自由に組み合わせて保険に加入できます。
端末はWeb上から簡単に登録・変更ができ、修理はメーカーやキャリアはもちろんのこと、iPhone修理専門店のような修理サービスを受けた場合でも有効です。
- 保険料:月額700円~
- 補償限度額:年間10万円まで
- 提供会社:さくら少額短期保険株式会社
- 合計3台まで自由に組み合わせて保険に加入可能
スマホケ
「スマホケ」は、ワランティ少額短期保険が提供するスマホ向けの保険サービスです。
一般的な内部故障を補償する「ベースプラン」は月額わずか100円で加入でき、「破損」や「水濡れ」、「盗難」といったオプションサービスを追加で加入できます。オプションの月額料金は各100円となっており、すべて加入した場合でも月額料金はわずか400円です。
ただし、補償を受けられる金額は一契約ごとに通算10万円が限度となっており、複数回修理をした場合には上限に達し、保険金を受け取れない可能性もあるため注意が必要です。
- 保険料:月額100円~
- 補償限度額:一契約ごとに通算10万円
- 提供会社:ワランティ少額短期保険が提供
- 複数回修理をし上限に達した場合、保険金を受け取れない可能性
スマホ保険
「スマホ保険」はMysurance株式会社が提供しているスマートフォン専用の保険サービスです。
破損・汚損のみに対応し1事故あたり最大5万円、通算10万円までの補償が可能なライトプランと、水濡れや故障、盗難・紛失までもカバーし1事故あたり最大10万円、通算20万円までの補償が可能なスタンダードプランの2つから選択でき、料金はライトプランが月額200円、スタンダードプランは470円となっています。
なお、学生のユーザー向けには「SNSトラブル時の弁護士相談サービス」が無料で付帯した「学生スマホ保険」も提供しています。
- 保険料:月額200円など、プランにより異なる
- 補償限度額:最大10万円など、プランにより異なる
- 提供会社:Mysurance株式会社が提供
- ライトプラン、スタンダードプラン、学生スマホ保険などあり
保険会社が提供するスマホ向け保険はどんな人におすすめ?
保険会社のスマホ向け保険はどのようなユーザーに適したサービスなのでしょうか。特におすすめしたい3つのパターンをご紹介しましょう。
購入時に保証サービスへの加入を忘れてしまった
ひとつ目は、スマートフォンを購入する際に保証サービスへの加入手続きを忘れてしまった方です。特にiPhoneの場合、「AppleCare+」は購入後30日以内であれば加入できますが、その期限を忘れたまま放置してしまう方が少なくありません。
また、キャリアが提供している保証サービスも本体購入と同時でなければ加入できません。
本体購入時に保証サービスへの加入を忘れてしまった場合でも、スマホ向け保険であればいつでも加入できます。
保証にかかるコストをなるべく安く抑えたい
AppleCare+はAppleが提供する保証ということもあり手厚い内容となっていますが、その分費用も高額です。故障や破損などによって修理を受けた際には支払った分のコストを回収できますが、大きなトラブルがなく使い続けていると損をしたように感じる方もいるでしょう。
また、一括ではなく月額払いで契約することもできますが、機種によっては1,000円以上のコストがかかってしまいます。
保険会社が提供するスマホ向け保険であれば、月額わずか数百円程度で出費を抑えられるため手軽です。保険会社によってはプランを選ぶことも可能です。
中古端末を利用している
iPhoneをはじめとしたスマートフォンは年々さまざま機能が追加され、それにともない本体価格も高額化しています。
そのため、本体の購入費用を抑えるために新品ではなく中古端末を利用している方も少なくありません。しかし、中古端末はメーカー保証やキャリアの保証サービスを受けられないことが多く、万が一故障や破損した際には高額な修理費用がかかってしまいます。
スマホ向け保険であれば、新品はもちろん中古端末であっても契約できる場合が多く安心です。
スマホ高騰時代に保険・保証サービスは必須
iPhoneをはじめとしたスマートフォンは10万円を超える端末も珍しくなく、タブレットやPCなどと同等の価格帯となっています。
それだけに、万が一故障や破損した場合の修理費用も高額で、想定外の出費を伴うリスクもあるでしょう。特にスマートフォンはつねに持ち運ぶことから、破損のリスクはより高まります。
万が一に備え、少しでも修理費用を抑えるためにもスマホ向けの保険や保証サービスへの加入をご検討ください。
特に、購入時に保証サービスへ加入するのを忘れてしまったという方には、保険会社が提供するスマホ向け保険がおすすめです。