「あれ?iPhoneの充電、遅くない?」を解決する対処法
皆さんはiPhoneを使っているとき、iPhoneの充電速度が遅くなっていると感じることはないでしょうか?「いつもなら半分くらいチャージできるはずなのに、まだ30%程度しか充電できていない」など、利用状況に応じて充電に要するスピードは変わってくるものです。
そもそもなぜこのようなことが起こるのでしょうか。今回は、iPhoneの充電速度が遅くなる際に考えられる原因とその対処法も併せて詳しく紹介していきます。iPhoneの充電でお悩みの方がいれば、ぜひ最後まで読んでいただき参考にしてみてください。
目次
iPhoneの充電の仕様
まず大前提として、iPhoneの充電はどのような仕様になっているのか見ていきましょう。ご存知のようにiPhoneを購入すると付属品として充電器と充電ケーブルが同梱されてきます。この充電器は5Wの出力仕様となっています。
ちなみに、同じApple製品であるiPadシリーズにも充電器は同梱されてきますが、iPad AirやiPad miniの場合は10W、iPad Retinaディスプレイモデルの場合は12Wの仕様の充電器が同梱されてきます。
iPhoneに限らず、iPadの充電においてもこのワット数は重要なポイントとなるため、ぜひ覚えておきましょう。
iPhoneの適切な充電スピードの目安
次に、iPhoneの充電スピードの速さはどの程度が基準となるのでしょうか。iPhoneのモデルによってもバッテリー容量は多少異なるため正確に表現することは難しいのですが、おおよそ1~2分程度で1%相当の充電がされていないと充電スピードは遅いと考えて良いでしょう。
30分充電しているのに、5%程度しかチャージされていないというようであれば、何らかの原因によって充電が遅くなっていると考えたほうが良さそうです。
iPhoneの充電スピードが遅くなる原因
それでは、iPhoneの充電スピードが遅くなるのはどのような原因が考えられるのでしょうか。いくつかの例を挙げながら紹介していきましょう。
動画やゲームアプリを使用しながら充電している
まず1つ目は、電力消費の大きい動画再生アプリやゲームアプリなどを使用しながら充電しているケースです。これは単純に充電によってチャージされつつも、同時に電力を消費してしまっているため充電スピードが落ちてしまうというもの。当然、通話やチャットアプリなども充電スピードの低下につながる要因になってしまいます。
ちなみに、このような使い方を日常的にしていると、iPhoneに内蔵されているバッテリーそのものの劣化にもつながっていきます。
充電器側の電力供給が小さい
冒頭にiPhoneの充電器は5Wと紹介しましたが、これはあくまでもApple純正の場合に限ります。ほかにもパソコンや車載用の充電器からiPhoneを充電して使用しているという方も多いのではないでしょうか。じつはこれらのApple純正品以外の場合、充電器の出力が5Wに満たないものも少なくありません。特に車載用充電器の場合、使用できる電力も限られているため5Wに満たないものがほとんどです。
ケーブル端子のメッキ部分が剥がれている
iPhone用の充電ケーブルであるLightningケーブルの先端部分には端子がありますが、この部分にはメッキ加工が施されています。メッキの端子部分が剥がれていたり、金属の劣化によって黒ずんでいたりすると正常に充電がきなくなることがあります。
純正の充電器を使用しているにもかかわらず充電スピードが遅い場合は、端子部分に異常がないかも併せて確認してみると良いでしょう。
iPhone本体側のケーブル差し込み口が汚れている
充電器、ケーブルいずれも問題がない場合は、iPhone本体側の接続口も確認してみましょう。この部分にホコリや汚れが溜まっていると、Lightning端子との接触不良を起こしてしまい充電スピードが低下する要因になります。
内蔵バッテリーが劣化している
iPhone本体側の理由として考えられるもう一つのポイントとしては、内蔵のバッテリーが劣化しているということです。長年にわたってiPhoneを使用し続けていると、バッテリーの劣化は避けられません。もともと内蔵バッテリーは消耗品でもあるため、3年、4年と同じ端末を利用し続けているような場合はバッテリー交換や機種変更も視野に入れて考えてみましょう。
アプリケーションのバグ
一口にアプリケーションといってもさまざまな種類があります。当然のことながらアプリケーションを開発するエンジニアは、電力消費を最小限に留めるよう設計しています。iPhone向けアプリを提供するプラットフォームのApp Storeにおいても、アプリケーションにバグがないか基本的な審査をしたうえで提供しています。
しかし、独自のプログラムを設計しプロファイルとしてインストールしているものがある場合は、プログラムのバグ等によって電力消費が通常のアプリケーションよりも多くなっているケースも考えられます。また、通常のアプリケーションの場合もアップデート等によってバグが発生しているケースがあります。
周囲の気温
iPhoneを充電するときの環境も充電スピードに関係してくるポイントです。あまりにも気温が低い、もしくは高い環境にあると、バッテリーのパフォーマンスが低下してしまい、結果として充電スピードも低下することが考えられます。
ちなみに、あまりにも気温が高い環境で充電していると、バッテリーが熱暴走を起こしてしまい周囲の回路まで焼き焦がしてしまうことがあります。結果として故障の原因にもなるため、特に車内や直射日光が当たる場所での充電には注意が必要です。
iPhoneの充電スピードが遅い場合の対処法
iPhoneの充電スピードが遅い原因はわかったものの、実際にどのように解決すれば良いのでしょうか。いくつかの事例を紹介していきましょう。
使用していないアプリはすべて閉じる
まずはiPhoneの使用電力を最小限に抑えるために、使用していないアプリはすべて閉じてから充電を行いましょう。ホームボタンがある端末の場合はホームボタンをダブルクリック、ホームボタンがない端末の場合はディスプレイ下部を長押しで起動中のアプリが出てきます。
アプリのなかにはバックグラウンドで起動するものもあり、そのままの状態にしておくと電力消費も大きくなってしまうため注意が必要です。
充電器のワット数を確認する
iPhoneの充電スピード低下の大きな要因は、充電器のワット数が小さいことに起因していることがほとんどです。そのため、まずは現在使用している充電器のワット数が足りているかを確認してみましょう。
ちなみに、iPhone純正の充電器よりもさらに早く充電したいのであれば、iPad用の10W、12Wの充電器を使用したほうがより早く充電できます。 パソコンのUSB端子や車載用の充電器など、ワット数の確認が難しい場合は、まずは純正の充電器と比べて充電スピードに変化があるか確認してみましょう。
これによって充電器が原因であるのかを切り分けることができます。
ケーブルを交換する
Lightningケーブルの端子部分に汚れや破損がある場合も充電スピードは低下してしまいます。そのような場合は、Lightningケーブルを新しいものに交換することで改善が見られる可能性もあります。
ケーブル類は複数本あっても困るものではないため、予備用として複数持っておいたほうが良いかもしれません。
充電差込口を清掃する
ケーブル端子の異常と同様に、充電差込口に汚れが付着していることが原因の可能性もあります。柔らかい布や綿棒などでこまめに汚れを拭き取り、ホコリが溜まらないような工夫をしておくことが必要です。
iPhoneを再起動してみる
iPhoneのシステムやプロファイルのバグが原因で充電スピードが低下している場合は、iPhoneを再起動することによって改善が見られることもあります。システムのトラブルなどで消費電力が上がっていると、本体も熱を持って異常に熱くなることがあります。
iPhoneのバッテリーを交換する
iPhoneを数年間以上に渡って使用していると、バッテリーが劣化している可能性も高いです。充電の減りが早いと感じてきた場合も、バッテリー交換または機種変更を行うことで解決できる場合があります。
さらに充電スピードを早くしたい場合は?
ここまではiPhoneの充電スピードが遅い場合の基本的な対処法を紹介してきましたが、さらにスピードを向上させたい場合はどうすれば良いのでしょうか。ここからは応用編として、充電スピードを上げるためのテクニックをいくつか紹介していきましょう。
充電中は電源を切る
これはiPhoneに限らずすべてのスマートフォンやパソコンなどにも共通していえることですが、電源を切った状態で充電をするのがおすすめです。電源を切っているということは一切電力消費が伴わないため、その分充電スピードも早くすることができます。
機内モードにする
電源を切ることと同様に、機内モードにすることも有効な方法です。機内モードにしている最中は電波を捕捉することがないため、その分消費電力を抑えることができます。特に電波の不安定な場所で充電する場合は電源を切るか機内モードにすることで解決できるはずです。
消費電力を抑えるためのもう一つの方法として、ディスプレイの明るさを調整してみましょう。特に昼間の明るい時間帯はディスプレイの輝度が高くなっていることがあるため、手動で明るさを下げると消費電力を抑えることにつながります。
iPhoneの充電ができない場合の対処法
iPhoneの充電スピードが遅いのではなく、まったくできなくなることがあります。この場合、どのような対処をすれば良いのでしょうか。いくつか事例を紹介していきましょう。
純正の充電器とケーブルを使用する
iPhoneの充電器やケーブルは「MFi認証」とよばれるマークがないと使用できないケースがあります。これは「Made For iPhone/iPad/iPod」のことで、Appleの公式認証を受けた製品という証です。
MFi認証がなくても充電可能な製品はありますが、稀にケーブルを接続しても認識されないケースもあります。また、MFi認証以外の製品を使用することでiPhoneが故障したり不具合が発生する要因にもなります。
MFi認証マークのついた製品は価格帯としては多少高めですが、安心して利用するためにもおすすめです。
ケーブルが断線していないか確認する
特にiPhone純正のLightningケーブルの場合、付け根の部分に力が加わりやすく断線を起こしやすい傾向があります。iPhoneの充電ができない場合は、まずはケーブルが断線していないかを確認するようにしましょう。
本体が故障していないか確認する
ケーブルや充電器に問題がないにもかかわらず充電ができない状態であれば、本体が故障していないかを今一度確認してみましょう。Apple StoreやiPhoneの修理を専門に扱っている店舗、またはAppleのサポートセンターで簡単な故障の切り分けも可能です。
判断がつかず迷ってしまうようであれば、まずは一度店頭へ来店するかサポートセンターへ電話のうえ指示を仰いでみましょう。
正しく利用することでiPhoneはスピーディーに充電できる
iPhoneは年々バッテリーの容量も上がっており、それに比例して充電に要する時間も長くなっています。しかし、正しく利用することでiPhoneはスピーディーに充電できることは確かです。
充電器やケーブルなどに物理的な問題が起こっていないかを改めて確認し、そのうえでアプリケーションやシステムのバグなども併せて確認してみましょう。
iPhoneに詳しくない方にとっては問題の切り分けも簡単ではないかもしれませんが、今回紹介した内容をもとにいくつか考えられるポイントを押さえつつ、それでも原因が分からないようであれば専門店やサポートセンターへ相談してみるのがおすすめです。