「骨伝導」のヘッドホンは何が違う?従来型ヘッドホンと比較した場合のメリット・デメリットを解説

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iPhoneを利用するうえで定番のアクセサリーともいえるヘッドホン。従来は有線型のヘッドホンが主流でしたが、2010年代後半頃からBluetooth接続に対応したワイヤレス型のヘッドホンが主流となっています。ヘッドホンといえば、左右の耳を塞ぐようにして使用するタイプが一般的ですが、最近では「骨伝導」とよばれる新しいタイプのヘッドホンも登場しています。
しかし、骨伝導型のヘッドホンを使用したことがない人は、「本当に音が聞こえるのか?」または「音が漏れたりしないのか?」といったさまざまな疑問を抱くこともあるでしょう。そこで今回は、骨伝導のヘッドホンの仕組みや使い方、メリット・デメリットも含めて詳しく解説します。
音を聴くための2つの方法
今回の本題に入る前に、まず押さえておきたい基礎知識があります。それは、「音を聴くためには2つの方法がある」ということ。具体的には「空気伝導」と「骨伝導」の2つに分けることができますが、両者は何が違うのでしょうか。
空気伝導
空気伝導とはその名の通り、スピーカーなどから発生した振動が空気も振動させ、それが音となって聞こえてくるものです。イヤホンに限らず、テレビやオーディオ機器のスピーカー、日常生活で聞こえてくるあらゆる音は空気伝導によって耳に入り、私たちは音として認識しています。
空気伝導をさらにシンプルにいえば、「耳によって認識する音」ともいえるでしょう。音が聞こえるメカニズムとして、多くの人に知られているのがこの空気伝導でもあります。
骨伝導
もうひとつの方法が、今回紹介する「骨伝導」とよばれるものです。これは空気伝導とは異なり、「骨によって認識する音」です。空気伝導のメカニズムのなかで、「振動が耳に入り、私たちは音として認識している」と紹介しました。じつは振動が耳の中に入った後、私たちが音として認識できているのは鼓膜を通して「蝸牛」とよばれる器官が働いているためです。蝸牛へ音を伝えるためには、耳を通す以外にも「骨」を経由する方法があり、これを骨伝導とよびます。
ちなみに、私たちが自分自身の声を聞くとき、声帯から発せられた振動は空気を伝って耳に届いていますが、骨伝導によっても音を認識しています。
骨伝導ヘッドホンの使い方
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骨伝導の基本的なメカニズムは分かりましたが、従来の一般的なヘッドホンと骨伝導のヘッドホンは何が異なるのでしょうか。まず、もっとも大きな違いとして挙げられるのがヘッドホンの使い方です。
従来型のヘッドホンは空気伝導を前提としているため、左右の耳を塞ぐようにして装着します。しかし、骨伝導のヘッドホンは耳の穴を塞ぐことはなく、ほとんどの場合、”こめかみ”付近に装着して使用します。また、製品によってはメガネの機能とひとつのパッケージになったものも存在し、車の運転や仕事中に重宝します。
もちろん、従来型のヘッドホンと同様、有線接続タイプのイヤホンもあれば、Bluetooth接続に対応したワイヤレス型の骨伝導ヘッドホンもあるため、用途や使用環境に応じて選べるのも大きな魅力といえるでしょう。
骨伝導式 | 空気伝導式 | |
---|---|---|
振動させるもの | 骨 | 空気 |
伝わる器官 | 骨から蝸牛へ | 鼓膜から蝸牛へ |
装着方法 | こめかみに装着 | 耳を塞ぐように装着 |
骨伝導ヘッドホンのメリット・デメリット
従来型のヘッドホンと比較した場合、骨伝導ヘッドホンにはさまざまなメリットもあれば、デメリットもあります。それぞれのポイントを整理しながら解説しましょう。
骨伝導ヘッドホンのメリット
骨伝導ヘッドホンの最大のメリットは、なんといっても耳を塞ぐことがない点です。最近では音楽に集中できるカナル型ヘッドホンの人気が高まっていますが、イヤーピースによって耳を完全に塞いでしまうことから、耳が詰まったような違和感を覚えるユーザーも少なくありません。また、迫力ある音楽を楽しみたいといった理由で音量を上げすぎてしまうと、難聴に陥る危険性も。
さらに最近では、テレワークによってオンライン会議を実施する機会も増えていますが、長時間にわたってヘッドホンを装着したままだと、これもまた難聴につながる危険性もあります。
骨伝導ヘッドホンであれば、物理的に耳を塞ぐことなく音楽を楽しめるため、ヘッドホンを装着することによる耳の異常や疾患の予防につながります。
骨伝導ヘッドホンのデメリット
一方、骨伝導ヘッドホンのデメリットとしては、耳を塞ぐことがないため周囲の音も一緒に聞こえてきてしまうことが挙げられます。そのため、電車やバス、飛行機の中など、騒音の多い場所では音が聞こえにくくなります。
また、骨伝導ヘッドホンの多くは、左右のこめかみ部分に挟み込むようにして装着するタイプが一般的です。製品によっても装着感は異なるものの、挟み込む強度によっては、こめかみ部分に負担がかかり頭痛の原因になることも。特に骨伝導ヘッドホンを初めて使用する方の場合、装着した感覚に慣れずに違和感を覚えることもあるでしょう。
- メリット
耳への負担が少ない・周囲の音を拾うため違和感を感じにくい - デメリット
こめかみに負担がかかる・場所によっては周囲の音が邪魔をしてヘッドホンの音が聞こえにくく感じる
骨伝導ヘッドホンの疑問
骨伝導ヘッドホンを使用するうえで、多くのユーザーが抱く疑問と、それに対する解答を紹介します。
音質の違いは?
空気伝導と骨伝導を比較した場合、一般的に音がクリアに聞こえるのは空気伝導といわれています。そのため、骨伝導ヘッドホンの製品によっても音質は異なりますが、従来型のヘッドホンに比べると同等か、それ以下の製品が多いようです。
音漏れは発生する?
骨伝導ヘッドホンは骨に直接振動を伝える方式のため、耳を密閉するカナル型タイプのヘッドホンと比較した場合、音漏れは発生しやすいといえるでしょう。音楽のジャンルや音量によっても音漏れの大きさは異なりますが、いずれにせよ使用時には周囲に配慮が必要です。
骨伝導ヘッドホンは周囲の環境や状況に応じて使い分けよう
骨伝導ヘッドホンは耳を塞ぐことなく音楽を楽しめるのが魅力といえますが、だからこそメリット・デメリットが存在します。
道路を通行する際など、周囲の音にも配慮しなければならない場合には使い勝手の良い製品といえますが、音楽そのものに集中したいときや、電車やバス、エレベーターの中など音漏れに配慮しなければならない場合などは、カナル型のイヤホンのほうが適している場合もあるでしょう。
周囲の環境に合わせてうまく使い分けることが何よりも重要です。
今回は骨伝導のヘッドホンについて紹介しました。骨伝導という全く新しい性能のものも登場していますが、従来のイヤホンも日々使い勝手の良い新商品が販売されています。「ワイヤレスイヤホンの不満を解消!ネックバンド型ワイヤレスイヤホンを活用してみよう」では、ネックバンド型のワイヤレスイヤホンについて詳しく紹介しています。ぜひご参考ください。
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