iPhoneと連携して使用する「ディスプレイオーディオ」とは?利用時の注意点も解説
iPhoneはスマートフォン単体としての役割はもちろん、さまざまな機器と組み合わせることによって従来にない価値を提供しています。たとえば、冷蔵庫やエアコン、テレビなどの家電製品をネットワークを介してiPhoneと連携することで、外出先からのコントロールも可能になりました。
そのようななか、カーオーディオ・カーナビの世界も激変していることをご存知でしょうか。今回の記事では、iPhoneと連携して利用する「ディスプレイオーディオ」について詳しく解説します。
目次
ディスプレイオーディオとは
ディスプレイオーディオという言葉を初めて耳にした方も多いのではないでしょうか。そもそもディスプレイオーディオとは、一言でいえばスマートフォンと連携して使用するカーオーディオ機器のこと。タッチパネルが搭載されており、見た目は従来の一般的なカーナビと似ていますが、スマートフォンと連携しなければオーディオ再生やナビゲーションなどほとんどの機能が利用できません。
従来のカーナビは、地図情報がHDD(SSD)やSDカードなどに保存されており、その情報をディスプレイに表示するという仕組みでした。また、音楽を聴く際にはCDやSDカード、動画の閲覧はDVDやブルーレイといった物理的なメディアを挿入して再生するのが一般的でした。
しかし、ディスプレイオーディオの本体にはこのような機能が一切なく、スマートフォンと連携することでそれらの機能を活用するのです。iPhone・Androidともにディスプレイオーディオとの接続は可能ですが、iPhoneを接続した際にはAppleの「CarPlay」という機能を利用することとなります。
iPhoneとディスプレイオーディオを併用してできること
ディスプレイオーディオの基本がわかったところで、実際にiPhoneをディスプレイオーディオに接続したとき、どのような機能が利用できるのか詳しく紹介していきましょう。ディスプレイオーディオのメーカーや製品によっても対応している機能は多少異なりますが、ほとんどの機器に共通して搭載されている機能を4つ紹介します。
ナビゲーション
まずはナビゲーション機能です。ディスプレイオーディオの本体には地図情報が入っていないため、iPhoneの「マップ」アプリや「Google Map」などのアプリの情報をディスプレイオーディオに表示します。ただし、iPhoneの画面をそのままミラーリングしたようなレイアウトではなく、運転中でも見やすいようにディスプレイオーディオのモニタに最適化されています。
iPhone側で目的地を検索・設定し、その状態でディスプレイオーディオと連携すれば、すぐさまルート案内がスタートするため便利です。
音楽ストリーミングサービスの利用
iPhoneの純正アプリである「ミュージック」や「YouTube Music」、「LINE MUSIC」、「Amazon Music」などのアプリを起動することで、音楽ストリーミングサービスを利用し車内で音楽を楽しむことができます。もちろん、「ミュージック」に保存されている音楽データがあれば、各種アプリをダウンロードしていなくても本体内のデータを再生できます。
また、楽曲のスキップや一時停止、プレイリストの選択などはiPhoneではなく、ディスプレイオーディオのタッチパネルで操作可能です。
Podcast・オーディオブックの再生
音楽だけでなく、Podcastやオーディオブックなどのアプリにも対応しています。これを活用すれば、過去に放送されたラジオ番組を車内で聴けたり、車を運転しながら耳で本の内容を理解することもできます。
長距離のドライブでは音楽に飽きてしまうこともあると思いますが、そのような場合でもPodcastやオーディオブックといった選択肢があることで、充実したドライブを楽しめるでしょう。
電話(ハンズフリー通話)
ディスプレイオーディオに付属のマイクを接続しておけば、電話がかかってきたときにハンズフリー通話を利用することもできます。090・080の番号に着信した電話はもちろんですが、LINEの音声通話もハンズフリーで対応できます。
ディスプレイオーディオのメリット
ディスプレイオーディオは従来のカーナビと遜色がないほど高機能であることが分かりましたが、カーナビと比較した場合どのようなメリットがあるのでしょうか。
最新の地図情報が利用できる
従来のカーナビは、本体やSDカードに地図情報が保存されているため、定期的に地図情報の更新が必要でした。メーカーによっては地図情報の更新が「◯年無料」というところもありますが、更新の作業そのものに手間がかかってしまいます。しかし、iPhoneのマップやGoogle Mapはつねに最新の地図情報が更新されているため、何年経っても地図情報が古くなる心配がありません。また、地図情報更新のための手間やコストも一切不要です。
物理メディアの入れ替えが不要
別のCDやDVDを再生したいとき、一般的なカーナビはメディアそのものを入れ替えなければなりません。しかし、運転中にメディアを入れ替えるのは危険であり、安全な場所に一旦停止させる手間がかかってしまいます。しかし、ディスプレイオーディオであればiPhoneのデータをディスプレイ上で安全かつ自由に選択できます。
カーナビに比べて安価
オーディオ機能が充実したカーナビは、10万円以上の製品も珍しくありません。しかし、ディスプレイオーディオはメディアの再生機能や地図情報が非搭載ということもあり、安価なものでは数万円で購入できるものもあります。
そのため、取付工賃を含めてもカーナビに比べてコストを抑えられるメリットがあるのです。
- 地図情報の更新が一切不要
- タッチパネルディスプレイで安全にメディアを変更できる
- 再生機能や地図情報が非搭載なので安価
ディスプレイオーディオのデメリット・注意点
さまざまなメリットがあるディスプレイオーディオですが、反対に注意しておかなければならないポイントもあります。
iPhoneが圏外の場所では利用できない
ナビゲーション機能や音楽再生など、ほとんどの機能mはiPhoneと連携することで初めてその役割を果たします。しかし、移動中に圏外の場所に差し掛かってしまうと、iPhoneの通信ができなくなりナビゲーション機能や再生中の音楽が停止してしまいます。
仕事やドライブなどで山間部を走行する機会が多い場合には、いざというときに利用できなくなる可能性もあるため十分注意が必要です。
通信容量が増加する
ディスプレイオーディオとiPhoneを連携するということは、運転中もつねにデータ通信を行うこととなり、通信容量が増加する可能性があります。ディスプレイオーディオを導入したことで、これまでのiPhoneの料金プランを見直さざるを得なくなることも考えられるでしょう。
テレビが見られない
カーナビの多くはワンセグやフルセグの機能が搭載されており、テレビの視聴が可能です。しかし、ディスプレイオーディオの多くはテレビ用のチューナーが非搭載であることが多く、ワンセグやフルセグを視聴することができません。
- iPhoneが圏外の場所では利用できない
- 常にデータ通信を行うので通信容量が増加
- ワンセグやフルセグを視聴できない
iPhone+ディスプレイオーディオはコストパフォーマンス抜群
iPhoneと組み合わせて使用することで、従来のカーオーディオやカーナビの概念を覆したディスプレイオーディオ。地図情報を更新する必要がなく、つねに最新の情報にアップデートされ、音楽やPodcast、オーディオブックなどさまざまなコンテンツも楽しめます。しかも、従来のカーナビに比べると大幅にコストが抑えられており、コストパフォーマンス抜群の製品といえるでしょう。
ディスプレイオーディオの注意点やカーナビの長所も比較しながら、自分自身のカーライフに合った製品を取り入れてみてはいかがでしょうか。
今回の記事では、iPhoneと連携して利用する「ディスプレイオーディオ」について詳しく解説しました。「寝ながらiPhone・iPadを快適に操作!アームスタンドの活用方法を紹介」では、iPhoneやiPad用のアームスタンドとはどのような製品なのか、おすすめの製品や活用法などを詳しく解説します。ぜひあわせてご参考ください。