Apple公認の修理サービスと修理専門店の違いとは?

Apple公認の修理サービスと修理専門店の違いとは?

iPhoneやiPadをはじめとしたApple製品の修理を依頼する場合、トラブルを避けるために信頼できるお店を選びたいものです。

一口に修理といっても、Apple製品の場合はApple公認の修理サービスに対応しているお店と、そうでないお店があることをご存知でしょうか。
本記事では、Apple公認の修理サービスと、それ以外の修理専門店でのサービスにはどういった違いがあるのかを詳しくご紹介します。

Apple公認の修理サービスとは

Apple公認の修理サービスとは

iPhoneやiPadなどの修理を依頼する場合、依頼先によってApple公認の修理サービスが受けられるお店とそうでないお店に分けられます。Apple公認の修理サービスが受けられるお店は、AppleストアやApple正規サービスプロバイダ、Appleサポートでの配送修理、キャリアショップなどが挙げられます。

これだけを聞くと、Apple公認の修理サービスのほうが安心で最適な方法というイメージがありますが、使用しているiPhoneによっては両者をうまく使い分けたほうが良い場合もあります。そのためにも、まずはApple公認の修理サービスとそれ以外の修理サービスの違いを理解しておく必要があるでしょう。

まずはApple公認の修理サービスの内容と特徴について解説します。

Apple公認の修理サービスの特徴

Apple公認の修理サービスにはどういった特徴があるのでしょうか。主なポイントを整理してみましょう。

修理メニューは同じ

大前提として押さえておきたいのは、Apple公認の修理サービスとそれ以外の修理サービスは、基本的な修理メニューは同じということです。

たとえば、iPhoneの修理メニューとして多いのはディスプレイのガラスパネルの割れやヒビ、バッテリー交換が挙げられますが、これらはほぼすべての修理店で対応しています。

また、外装の破損や傷、凹み、内部基盤の損傷、水没、カメラの不具合、LightningやUSB-C端子の破損なども対応しており、修理メニューに大きな違いはありません

Apple純正のパーツを使用

最大の特徴は、修理にApple純正のパーツを使用しているという点です。

iPhoneやiPadなどを修理する場合、基本的には不具合が発生しているパーツの交換が必要ですが、交換用パーツは大きくわけてApple純正のものと、それ以外の汎用パーツに分けられます。

一言メモ

汎用パーツは安価なため修理費用を抑えられるメリットもありますが、その反面品質が一定ではなく、なかには純正パーツに比べて著しく品質が低いものもあります。特にリチウムイオンバッテリーは、品質が低い粗悪なものを使用すると発熱や爆発のリスクも高まり危険です。

Apple公認の修理サービスでは、新品時のiPhoneに採用されているパーツを使用するため安全性が高く、修理後も安心して使用できるメリットがあります。

保証サービスを適用できる

Appleでは製品購入後から1年間のメーカー保証に加えて、別途保証料を支払うことで保証期間を延長できる「AppleCare+」というサービスを提供しています。

AppleCare+に加入していれば、誤ってiPhoneを落下させてディスプレイのガラスパネルを割ってしまっても、通常よりも安価な料金で修理ができるほか、バッテリー交換なども安く行うことができます。

これらAppleの保証サービスを利用できるのはAppleストアやApple正規サービスプロバイダ、Appleサポート、キャリアショップなどに限られており、それ以外の修理専門店では保証サービスを適用することができません。

修理品質が均一

AppleストアやApple正規サービスプロバイダ、Appleサポート、キャリアショップで提供しているApple公認の修理サービスは、基本的にどのお店に修理を依頼しても品質は一定です。

たとえば、Apple正規サービスプロバイダにはAppleの従業員や技術者は在籍していませんが、Appleが行っている専門的なトレーニングを受講した技術者が修理を担っているため、AppleストアやAppleサポートに修理を依頼するのと同等の品質が担保されているのです。

一言メモ

キャリアショップの場合は店頭で修理端末を預かった後にAppleのリペアセンターへ配送し修理を行ってもらうため、こちらも一定の修理品質を担保しています。

進学や就職、転勤などで引っ越しを余儀なくされた場合でも、全国一律で一定の修理品質が担保されていることは大きな強みといえるでしょう。

修理専門店での修理サービスとは

修理専門店での修理サービスとは

Apple公認以外の修理専門店では、どのような修理サービスが行われているのでしょうか。

そもそも修理専門店とは、駅前や国道沿いなどで「スマホ修理」や「iPhone修理」といった看板を掲げている修理店のことで、「第三者修理店」ともよばれています。

これらのお店はApple公認の修理店ではないものの、独自の修理サービスや強みを活かして展開しています。修理専門店にはどういった特徴があるのか、サービス内容も含めてご紹介します。

修理専門店の特徴

Apple公認の修理サービスと比較した場合、修理専門店にはどういった特徴があるのでしょうか。

修理費用が安価

上記でも紹介した通り、修理メニューそのものはApple公認のお店と修理専門店それぞれに大きな違いはありません。

ただし、AppleストアやApple正規サービスプロバイダなどに比べると修理費用が安価であることが多く、コストパフォーマンスを求める方にとっては強い味方になってくれるでしょう。

また、店舗数も多いため、たとえば外出先でiPhoneやiPadが壊れてしまった際に急ぎで修理するために最寄りの修理専門店へ持ち込むというユーザーも多いようです。

汎用パーツを使用

Apple公認の修理サービスでは基本的にApple純正のパーツを使用します。これに対し、修理専門店の場合は純正品ではない汎用パーツを使用することも多く、採用しているパーツによっては品質に差が出ることもあるようです。

一言メモ

すべての修理専門店が汎用パーツを使用しているとは限りません。なかには「独立系修理プロバイダ」としてAppleの審査を通過し、純正パーツや各種ツールを使用している業者も存在します。

また、すべての汎用パーツの品質が低いとも限らず、純正パーツにも劣らないコストパフォーマンスに優れたものも少なくありません。

大事なのは事前にどのようなパーツが使われているかと確認することです。

保証サービスの適用不可

Apple公認の修理サービスとの最大の違いは、Appleの保証サービスを適用できないという点です。

たとえば、iPhone 14でディスプレイのガラスパネルが割れた場合、AppleCare+に加入していれば3,700円で修理が可能です。しかし、この割引を受けられるのはApple公認の修理サービスに限られ、修理専門店ではAppleCare+を適用することができず数万円単位の修理費用がかかってしまいます。

店舗によって修理品質に違いがある

Apple公認の修理サービスは全国どの店舗であっても修理品質が一定ですが、修理専門店の場合はAppleのトレーニングを受講していない技術者が修理を請け負っているため、店舗によって修理品質にバラつきがあります。

もちろん、多くの修理専門店では経験豊富な熟練の技術者が修理を行っているため失敗やトラブルは少ないですが、すべてのお店がそうとは限らず、「修理に失敗して本体データが消去された」、「外装破損が悪化し追加の修理費用が請求された」といった経験をもつユーザーも存在します。

店舗独自サービスがある

修理専門店は他店との差別化を図るために、店舗独自のサービスを行っているところも少なくありません。

たとえば、修理に依頼する前のデータのバックアップをサポートしたり、電源が入らなくなったiPhoneやiPadからのデータ復旧サービス、即日修理などが代表的です。

ディスプレイのガラスパネルの割れやヒビ、バッテリー交換などはApple公認の修理店でも即日修理が可能なケースが多いですが、修理専門店ではそれ以外の修理メニューでも即日修理が可能な場合があります。

Apple公認の修理サービスがおすすめのケース

Apple公認の修理サービスがおすすめのケース

上記で説明した内容をもとに、それぞれどのような基準で修理先を選べば良いのかご紹介します。
まずは、Apple公認の修理サービスをおすすめしたいのは以下のような方です。

保証期間内またはAppleCare+に加入している方

iPhoneやiPadを購入して間もない状態で、メーカー保証の期間が過ぎていない方、あるいはAppleCare+に加入中の方はAppleストアやApple正規サービスプロバイダなどへ修理を依頼することがおすすめです。

これらの保証サービスを利用できるのは公認の修理サービスのみで、それ以外の修理専門店では修理費が高くついてしまう可能性もあるためです。

将来的にデバイスを下取りに出そうと考えている方

iPhoneやiPadは年数が経過しても比較的高価での下取りが期待できるデバイスです。しかし、純正パーツではない汎用パーツに交換していると、改造品とみなされてしまい下取りができなくなる可能性があります。

Appleでの下取りはもちろんのこと、スマホ買取店などでも下取りを断られる可能性があるため、下取りを考えている場合は汎用パーツでの修理は控えた方が良いでしょう。

修理専門店での修理がおすすめのケース

修理専門店での修理がおすすめのケース

Apple公認の修理店ではなく、修理専門店の利用がおすすめなのは以下のような方です。

Appleのサポート対象外となっても問題ない方

Apple公認ではない修理専門店に依頼すると、純正パーツではない汎用パーツへ交換となるケースがあるとご紹介しました。

これによってさまざまな影響が考えられますが、なかでも重要なのがAppleでの修理が受けられなくなるリスクです。Appleに限らず、多くのメーカーでは本体の改造を行った時点でサポートの対象外とみなされることが多く、純正パーツではない汎用パーツへの交換も保証対象外となるリスクが高いのです。

Apple純正のパーツを取り扱っている修理専門店であれば問題ありませんが、それ以外の場合は注意が必要です。汎用パーツでの修理を行う場合には、それ以降AppleストアやApple正規サービスプロバイダなどへ修理は依頼せず、修理専門店へのみ依頼するという割り切った考えが必要です。

保証サービス未加入のデバイスを使用している方

保証期間が切れたiPhoneやiPadを使用している方や、AppleCare+へ未加入の場合には修理専門店がおすすめです。
保証サービスへ未加入であってもAppleでの修理は可能ですが、修理費用が高額になりがちです。修理専門店であれば汎用パーツを使用するなどして修理費用を安く抑えられるでしょう。

古いデバイスを使用している方

Appleでは発売から一定期間が経過すると修理用パーツの取り置き期間が終了し、修理そのものができなくなります。
供給停止から5年以上7年未満はビンテージ製品、7年以上が経過した製品をオブソリート製品とよび、このうちオブソリート製品に該当するデバイスは修理を依頼できません
しかし、修理専門店であれば汎用パーツなどの在庫を取り寄せ修理に対応してくれる可能性もあります。

Apple製品の修理は信頼できるお店に依頼しよう

Apple製品の修理は信頼できるお店に依頼しよう

iPhoneやiPadをはじめとしたApple製品の修理は、Apple公認の修理サービスを提供しているお店とそれ以外の修理専門店のいずれかに依頼することになります。

しかし、基本的な修理メニューは同じであっても、保証サービスの適用可否や修理の品質、修理費用などに違いがあります。また、修理専門店であるからといってすべての店舗が信頼性が低いというわけではなく、技術力に優れ高い満足度を獲得しているお店は数多く存在します。

いずれにしても、信頼性が高く安心して修理を依頼できるお店を選ぶことが大切です。

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