iPhone修理のトラブルを防ぐために押さえておきたい注意事項

iPhone修理のトラブルを防ぐために押さえておきたい注意事項

iPhoneを誤って破損させたときや、長期間使用しているうちにバッテリーが消耗してきた際には修理が必要です。

しかし、iPhoneの修理にあたって必要な準備ができていないと、データが消去されてしまったり想定外に高額な修理費用が請求されたりとさまざまなトラブルが発生することがあります。

本記事では、iPhoneの修理をトラブルなく円滑に進めるために、最低限覚えておきたい注意事項や修理依頼のポイントを詳しくご紹介します。

保証期間・保証内容の確認

保証期間・保証内容の確認

iPhoneは購入後1年間のメーカー保証が付帯しており、自然故障であれば無料で修理を受けることができます。

しかし、たとえばiPhoneを落下させてガラスや外装を傷つけたり、水没させたりした場合は1年間の保証期間内であっても有償での修理となり高額な費用が発生します。そこで、AppleではAppleCare+とよばれる独自の保証サービスを提供しており、これに加入していれば通常よりも安価な費用で修理を受けることができるのです。

また、これらとは別にドコモやau、ソフトバンクといった大手キャリアと契約している場合には、各キャリアが提供している独自の保証サービスをオプションとして付帯することもできます。

AppleCare+に加入中の方で保証サービスを適用し修理を依頼する場合にはAppleストアやApple正規サービスプロバイダの店頭、またはAppleサポートでの配送修理を依頼し、キャリアが提供する保証サービスを利用する場合にはキャリアショップに来店のうえ修理受付をしてもらう必要があります。

そのため、iPhoneを修理に出す前には必ず現在の保証内容や保証期間を確認しておきましょう。

交換用パーツ在庫の有無

交換用パーツ在庫の有無

iPhoneのガラスや外装を破損したり、バッテリーの劣化によって交換が必要な場合などは、新たなパーツに交換しなければなりません。

AppleストアやApple正規サービスプロバイダ、一部の修理専門店では即日修理が可能なところもありますが、交換用パーツの在庫が揃っていることが大前提となります。

注意ポイント

交換用パーツの在庫がないまま来店しても、パーツの取り寄せに時間がかかったり、預かり修理となって即日対応はできないケースもあるため注意しましょう。

ちなみに、AppleストアやApple正規サービスプロバイダ、キャリアショップなどでは来店予約に対応していますが、予約が取れたからといって即日修理も可能というわけではありません。もし、さまざまな事情があって即日修理を希望するのであれば、各店舗に交換用パーツの在庫を確認したうえで来店予約をとっておきましょう。

データのバックアップ

データのバックアップ

iPhoneの修理にあたっては、必ずといっていいほどデータのバックアップが求められます

注意ポイント

一部のiPhone修理専門店ではデータの消去を行わない旨を謳っているお店もありますが、作業内容によっては内部を分解するケースも想定され、すべての修理メニューでデータが消えることなく無事に終わるとは限らないのです。

家族や友人、仕事関係の連絡先、思い出の画像データ、メモ帳、アプリのデータなど、大切な情報をなくさないためにもデータのバックアップは必ずとっておきましょう。

iCloudの活用

iPhoneをお使いのユーザーであれば、無料で5GBまでの容量をiCloud上に保存できます。画像や動画、アプリのデータなどが大量にある場合には、月額130円で50GBまで、月額400円で200GBまで容量を拡張できるため、アップグレードをすることもひとつの手です。

iCloudでバックアップをとる手順は以下の通りです。

iCloudのバックアップ手順
  • 設定
  • ユーザー名をタップ
  • iCloud→iCloudバックアップ
  • 「このiPhoneをバックアップ」をオン
  • 今すぐバックアップを作成

iCloud以外にも、iTunesをインストールしたPCに接続してバックアップをとっておく方法や、SDカードUSBメモリのカードリーダーをiPhoneに接続し、物理ストレージ上に保存しておく方法もあります。これらの方法はiCloudのように月額料金がかかることもありません。

ただし、iCloudは毎日定期的に自動バックアップが可能であるのに対し、PCや物理ストレージへのバックアップは手動のためこまめにデータを退避させておかなければならないといった手間も生じます。

自分自身にとって使いやすい方法でバックアップをとっておきましょう。

「iPhoneを探す」をオフ

「iPhoneを探す」をオフ

「iPhoneを探す」とは、万が一iPhoneを紛失したり盗難に遭った際などに、大まかな居場所を突き止めるための機能です。

この機能がオンの状態で修理に出すと、iPhoneを初期化する段階でアクティベーションロックがかかり、AppleIDとパスワードがないとロックを解除できなくなるのです。

当然のことながら修理をするリペアセンターではAppleIDやパスワードを管理していないため、それ以上修理の工程を進めることができずユーザーに一旦返却するほかなくなってしまいます。

修理を円滑に進めるためにも、事前に「iPhoneを探す」をオフにしておく必要があります。設定方法は以下の通りです。

「iPhoneを探す」をオフにする手順
  • 設定
  • ユーザー名をタップ
  • 探す
  • iPhoneを探す
  • 「iPhoneを探す」をオフ
一言メモ

「iPhoneを探す」をオフすることは、iPhoneを修理に出す際だけでなく、下取りや中古端末として販売する際にも不可欠な作業のためぜひ覚えておきましょう。

ウォレットから交通系ICカードを削除

ウォレットから交通系ICカードを削除

WalletアプリにSuicaやPASMOといった交通系ICカードを登録している場合には、こちらも修理前の段階で削除しておきましょう。

交通系ICカードを登録を削除する方法
  • 設定
  • ウォレットとApple Pay
  • 交通系ICカードを選択
  • 「このカードを削除」をタップ

SuicaやPASMO はデバイスから削除しても残高が保存されているため、再びAppleIDでiCloudへログインすることで交通系ICカードとその残高を登録し直すことができます。

アクセサリー類が返却不可となる場合がある

アクセサリー類が返却不可となる場合がある

iPhoneに専用のケースやガラスフィルムなどのアクセサリー類を装着している方も多いのではないでしょうか。

修理を依頼する場合、原則としてこれらのアクセサリー類は取り外した状態で端末のみを預ける必要がありますが、万が一取り外すのを忘れたとしても返却不可となるケースが多いのです。

AppleストアやApple正規サービスプロバイダなどの店頭であれば、担当者からその旨の連絡や指示があるため安心ですが、Appleサポートなど非対面で修理受付を行い、配送修理を依頼した場合にはアクセサリー類を取り外すのを忘れることも考えられます。

特に配送修理の際は端末を発送する前にアクセサリー類を取り外し保管しておきましょう。

修理受付後のキャンセルは不可

修理受付後のキャンセルは不可

iPhoneの修理は受付の段階で見積もり額が提示され、ユーザーの了承を得た段階で端末を預けたり発送するなどして修理作業に移行します。

この際に注意しておきたいのは、正式に修理を依頼した後は基本的にキャンセルができないということです。配送修理や預かり修理の場合、端末を配送業者に渡して発送するため個別に配送を止めることはできず、リペアセンターにも大量の修理端末が送られてくるため個別にキャンセルすることは難しいためです。

修理を依頼する前には見積もり内容や修理の作業内容をしっかりと確認したうえで、申込書にサインをすることが大切です。

eSIMの移行方法を確認しておく

eSIMの移行方法を確認しておく

携帯電話端末にはSIMカードとよばれる契約者情報が記録されたカードを差し込むことで通信が可能となります。

SIMカードは一般的にICチップが搭載された数mm程度の「nanoSIM」とよばれる物理カードが搭載されていますが、これとは別に端末の基盤に直接契約者情報を記録する「eSIM」とよばれるタイプも選択できます。

eSIMは物理カードの紛失や破損といったリスクがないことがメリットですが、その一方で修理などのタイミングで初期化されると再びセットアップが必要になるというデメリットもあります。

eSIMの場合

AppleやiPhone修理専門店ではeSIMの設定を行っていないため、基本的にはユーザー自身がセットアップを行わなくてはなりません。もしeSIMの設定方法がわからない場合には、キャリアショップなどの窓口でサポートを受ける必要があります。

SIMカードの場合

物理SIMカードを使用している場合は、修理を依頼する際には必ずSIMカードを抜いた状態で端末を預けなくてはなりません。SIMカードを無くしたり、破損したりすると再発行の手続きと費用がかかるためこちらも注意しましょう。

代替機・貸出機の有無を確認しておく

代替機・貸出機の有無を確認しておく

店頭での即日修理が難しい場合、お店によっては代替機や貸出機を提供しているところもあります。

しかし、代替機や貸出機の数も限りがあることから、修理を依頼したタイミングによっては端末が利用できず通信手段が途絶えてしまう可能性もあるでしょう。

また、Appleサポートでの配送修理を依頼した場合においても貸出機はなく、修理端末が手元に届くまでの約1週間、iPhoneが利用できなくなります。

代替機や貸出機が必要であれば修理を依頼する前にお店へ確認しておくことも重要です。

未成年者・本人以外の修理受付

未成年者・本人以外の修理受付

未成年者や契約者本人以外が修理を依頼する場合、業者やお店によっても規約が異なります

たとえば、親権者の同意書が必要であったり、保護者と同伴での来店が必要なお店もあります。また、契約名義が配偶者で、来店したのが使用者である家族という場合には、委任状の提出が求められるケースも多いでしょう。

さらに、書類は揃っていたとしても、家族が使用しているiPhoneでパスコードやAppleID、パスワード class=”ttl_gray”がわからない場合、修理受付そのものができない可能性もあります。

契約者と使用者が異なっている、あるいは未成年者が使用者である場合には、あらかじめ修理を依頼するお店に問い合わせたうえで必要書類などを揃えておきましょう。

また、契約者本人が来店する場合であっても、運転免許証やマイナンバーカードなどの本人確認書類の提示が求められます。

非正規店での修理

非正規店での修理

iPhoneの修理に対応してる店舗は、大きく分けてAppleストアとApple正規サービスプロバイダ、キャリアショップ、そしてiPhone修理専門店があります。

このうち、AppleストアとApple正規サービスプロバイダ、キャリアショップはいずれもApple公式の修理店であり、当然のことながらサポートの対象に含まれます。

しかし、非正規店で修理を行った場合、その後再び不具合や故障が生じた際にAppleへ修理を依頼すると、サポート対象外となり修理を受けられないことがあるのです。

注意ポイント

特にバッテリーや外装パーツ、ディスプレイのガラスパネルなどApple純正品以外のものを使用していると費用は安く抑えられますが、Apple公式のサポート対象外となるおそれがあるため注意しましょう。

iPhoneの修理でもっとも重要なのは信頼できる修理店を選ぶこと

ECサイトやネットオークションサイト、フリマアプリなどではiPhoneの交換用パーツが安価に販売されており、自分自身で修理ができる専用のキットもあります。

しかし、iPhoneの内部は細かな部品で構成されており、細心の注意を払って作業を行わないと基盤を傷つけたり破損したりするおそれもあることから、修理は信頼できる専門店に依頼することがおすすめです。

「iPhone 修理」などのキーワードで検索すると自宅付近の修理店が多くヒットすると思いますが、修理に関するトラブルを避けるためにも信頼性の高い修理業者・お店を選ぶことが重要です。

総務省の「登録修理業者」として認定されているかはもちろん、実際に利用したことのあるユーザーからの口コミなども参考にお店を選びましょう。

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