iPad修理はApple一択?故障内容別で修理店との対応を徹底比較
2010年に初代iPadが発売されて以来、毎年のように新機種が発売されているiPadシリーズ。インターネットの閲覧や電子メールの送受信、写真の閲覧、音楽の再生など、様々なタスクをiPadで行うことができるため、多くの人々に重宝されています。
現在、iPadシリーズには薄くて軽量なiPad Air、小型で携帯性に優れたiPad mini、Smart Keyboardというキーボードカバーも使用可能なiPad Proなど、多種多様なモデルが存在します。それらはプライベートからビジネスシーンまで、幅広い場面で頻繁に利用されていることでしょう。
しかしながら、便利なiPadでも落下によるダメージや突然の起動不良など、故障に見舞われることもあります。幸いなことに、多くの故障は修理できます。本記事では、iPadが故障した際の修理方法と対処法について詳しく解説していきます。
目次
iPadが壊れてしまったら
選択肢としては、Appleの公式に修理を依頼する、非正規の修理店に依頼する、あるいは機種変更を行うという3つの選択肢があります。
まず最初に保証状況を確認しましょう。iPadがまだ保証期間内であるなら、修理を試みる前にAppleの公式サポートに連絡してみてください。保証が適用される場合、修理は無料あるいは割引価格で行われる可能性があります。
修理に進む前に、データの紛失を防ぐためにiPadのバックアップを作成しておくことを強くお勧めします。iCloudやiTunesを使用して、バックアップを作成することができます。
保証期間内の場合「Apple公認修理プロバイダ」が良い
Apple公認の修理プロバイダを選ぶことで、信頼性と品質の高い修理サービスを受けることができます。公式ウェブサイトから近くの修理プロバイダを見つけることができます。
保証対象外もしくはバックアップが取れない場合
非正規の修理店でもiPad修理に対応している業者があります。iPadの画面割れ修理やバッテリー交換など、比較的短時間で対応してくれます。ただし、信頼性や品質には注意が必要です。事前に評判や口コミを調べ、信頼できる業者を選ぶことをおすすめします。
iPadの故障個所ごとの対応
iPadの故障個所はそこまで多くありません。画面割れ、バッテリー交換、充電不良、起動不可などの故障がほとんどです。それぞれ症状ごとに見ていきましょう。
画面修理
主にiPadを落下させた場合に起こってしまう症状が画面割れです。表面上のガラスだけが割れるケースと液晶まで割れるケースがあります。
iPadの画面が割れた場合、以下の選択肢があります。
- Apple StoreまたはApple公式修理サービスセンターで修理を依頼する
- 非正規の修理店に依頼する
Apple公式の修理サービスでは、iPadの場合、基本的に本体交換となります。そのため、データを失いたくない場合には注意が必要で、必ずバックアップを取りましょう。事前に予約を行う必要がありますが、予約をしたうえで来店した場合、当日で対応してくれます
修理業者の場合、ガラスが割れている場合にはガラスのみの交換。液晶に異常がある場合には液晶のみの交換となるため、必要箇所に応じた対応をしてくれます。そのため、修理を行うことでデータが消える事はありません。データを失いたくない場合には心強い存在となります。修理に掛かる時間は業者により様々で、即日~1週間程度と幅があります。
iPadの画面は機種により構造が異なります。
ガラス液晶分離型、ガラス液晶一体型があり、機種により作業内容が異なります。
分離型/一体型 | 機種(2023/7時点での現行機種) |
---|---|
ガラス液晶分離型 | iPadシリーズ |
ガラス液晶一体型 | iPad miniシリーズ |
iPad Airシリーズ | |
iPad Proシリーズ |
ガラス液晶分離型
ガラス面と液晶面の部品が異なる機種になります。ガラスが割れていても、液晶表示に問題がなければガラスのみの交換となります。そのため、修理費用は安く抑えることが出来ます。注意点として、分離型機種の場合、ガラスが割れている状況で、液晶表示にも異常がある場合、ガラス、液晶の両方を交換する必要があるため、修理金額が高額になる場合があります。現行のiPadシリーズが分離型です。
ガラス液晶分離型の機種では、ガラス面のみを交換することで、使用上大きな不便を感じることは少ないと思います。しかし、修理業者の選択を誤ると、ガラス面がしっかりと固定されていない場合があり、その結果ガラスがフレームから浮き上がってしまい、タッチ操作に影響を及ぼす可能性があります。
ガラス液晶一体型
ガラス面と液晶面が一体型の機種になります。一体型の機種においては、軽度のひび割れでも画面部分が丸ごと交換になるため、修理金額は高額になります。現行のiPad miniシリーズ、iPad Airシリーズ、iPad Proシリーズはすべてガラス液晶一体型です。
ガラス液晶一体型の機種では、再生パネルまたはコピーパネルが使用されます。再生パネルは純正品と比較しても劣らない品質を持っており、十分な性能を提供します。品質に敏感な方には、再生パネルを使用する修理をおすすめします。コピーパネルは品質がやや劣るため、液晶表示やタッチ操作に違和感を感じることがあるかもしれません。しかし、予算を抑えて修理を行いたい場合には、コピーパネルを使用する修理業者を選ぶことを推奨します。
バッテリー交換
長年使用しているとバッテリーは劣化するため、充電の持ちが悪い、充電をしていないと起動しないなどの症状が出ます。その際にはバッテリーの交換をご検討ください。
iPadのバッテリー交換の場合、以下の選択肢があります。
- Apple StoreまたはApple公式修理サービスセンターで修理を依頼する
- 非正規の修理店に依頼する
Apple公式の場合、バッテリー交換は本体交換となります。画面修理時と同様、事前のバックアップが必須となります。また、保証対象外の場合、修理費用が他の修理業者と比較して高くなる可能性があります。
非正規の修理店は、バッテリーのみを交換してくれる業者や、バッテリーと同時に画面も交換する業者があります。そのため、業者ごとに修理金額にばらつきが生じることがあります。作業時間は1~2時間程度と短時間です。
バッテリー交換を依頼する前に、まずはAppleの保証状況の確認をすることをおすすめします。iPadがまだ保証期間内である場合は、修理を試みる前にAppleの公式サポートにお問い合わせください。
また、どこに依頼をする場合においても、修理前にデータのバックアップを取ることは、大切なデータの損失を防ぐためにも必要です。
非正規の修理店を選ぶ場合、修理前にしっかりと業者とのコミュニケーションを取り、バッテリー交換の詳細や修理費用についてしっかり確認することが重要です。
充電不良
充電ができない、もしくは角度により充電が出来たり出来なかったりする場合には、ライトニングコネクタの故障、もしくはケーブルの劣化が考えられます。純正品の新しいケーブル、新しいアダプタを用意しても充電ができない場合には、ライトニングコネクタもしくはバッテリーが原因となります。
iPadの充電不良の場合、以下の選択肢があります。
- Apple StoreまたはApple公式修理サービスセンターで修理を依頼する
- 非正規の修理店に依頼する
Apple公式での修理は、基本的に本体交換となります。また、保証が適用されない場合、修理費用は他の修理業者と比較して高額になる可能性があります。
Appleに依頼する場合、事前にデータのバックアップが必要となります。しかし、ここに問題が生じることがあります。充電ができない場合やバッテリー残量がない場合、バックアップを取ることが不可能となるのです。データが必要不可欠な場合、非正規の修理店に依頼する必要が出てきます
非正規の修理店の場合、ライトニングコネクタのみを交換する事も可能です。懸念点として、パーツ交換時、本体基板にハンダ付けによる溶接が必要の機種がほとんどです。特殊な技術が必要になる為、修理可能な店舗が限られています。修理店に向かう前に確認しましょう。
起動不可
iPadが起動しないという症状です。アップルのロゴが繰り返されるリンゴループも重症ですが、全く起動しない症状は絶望的です。
バッテリー交換やライトニングコネクタの交換で直るケースもありますが、どのような処置を行っても起動しない場合があります。この場合にはどうすればよいでしょうか。
- Apple StoreまたはApple公式修理サービスセンターで修理を依頼する
- 非正規の修理店に依頼する
この症状は基板に問題があることがほとんどです。バックアップがある場合には本体交換をすることが一番です。保証期間外の場合、高額になりますが、安心して使用するため本体交換もしくは機種変更を行う方が良いです。
バックアップが取れていない場合、データが必要の場合には、非正規の修理店で基板修理を依頼することになると思います。この場合、原因により修理の可否は異なります。また、大変高額になる場合もあるため、修理業者選びもシビアになります。数店舗に問い合わせて判断することをおすすめいたします。
修理を依頼する前に考えることが大事です
修理店を選ぶ際には、修理の品質、使用する部品の品質、修理期間、保証などを考慮する必要があります。また、修理前に見積りや相談をすることもおすすめです。
修理業者によって価格や品質も異なるため、修理依頼前に一度考える事。また、日頃からデータのバックアップを取ることをおすすめします。
大事なことなので2回言いますが、最終的な修理業者の選択は、信頼性、品質、価格、保証などを総合的に考慮して行ってください。