iPhoneをクルマのエアコン吹出口に固定するのは避けるべき?その理由と対処法を紹介
クルマを運転する際にiPhoneを立ち上げ、マップアプリをカーナビ代わりに利用している方や、BluetoothやCarPlayを接続し音楽を再生している方も多いのではないでしょうか。今やカーナビやカーオーディオの役割も果たすようになったiPhoneですが、車種によってはiPhoneを安定して置ける場所がなく困ることも。そんなときに活躍するのがエアコンの吹出口に取り付けるタイプのスマホホルダーです。
しかし、iPhoneを安全に固定できるメリットがある一方で、さまざまなデメリットや問題点もあります。今回は、エアコン吹出口にiPhoneを固定することでどのような問題があるのか、その理由や正しい対処法についても解説します。
目次
エアコン吹出口にiPhoneを固定するデメリット
まずは、今回の本題であるエアコン吹出口にiPhoneを固定するデメリットや問題点について、3つのポイントに分けて解説しましょう。
熱がiPhoneにダイレクトに伝わる
もっとも大きな問題点として挙げられるのが、エアコンの熱がiPhoneにダイレクトに伝わることです。冬になると車内を暖めるために暖房を入れることも多いですが、エアコン吹出口にiPhoneが固定されていると加熱された状態になってしまいます。
特にクルマを運転しながらマップアプリを立ち上げている場合、つねに通信している状態となるためiPhoneには大きな負荷がかかります。本体は熱を発生しやすく、その状態でさらに暖房の熱が加わってしまうとiPhoneが熱暴走を引き起こすこともあります。
送風の調整が難しい
もう一つ重要な問題としては、スマホホルダーを取り付けることで物理的に送風の調整が難しくなることが挙げられます。多くの車種は、エアコンの吹出口に送風量を調整できるダイヤルや、送風の向きを変えられるツマミなどが用意されています。しかし、iPhoneを取り付けることでこれらに触れられなくなり、空調の効率が悪くなってしまうのです。
クルマによって吹出口の位置・形状が異なる
エアコンの吹出口は長方形や丸形などさまざまな形状があるため、スマホホルダーもそれぞれの形状に取り付け可能な製品を選ぶ必要があります。クルマを買い替えたタイミングで以前使用していたスマホホルダーが対応できなくなることもあり、買い替えが求められるケースもあるでしょう。
また、車種によってはカーオーディオやカーナビ、ウインカー、エアコンの操作パネルなどにスマホホルダーが干渉することもあり、iPhoneの大きさや取り付け位置によっては使い勝手が悪くなることも考えられます。
- iPhoneが加熱される
エアコンの熱がiPhoneに伝わり、最悪、熱暴走が起こる危険がある。 - 調整しずらい
風量、風向の調節つまみが動かしにくい。 - 形状が合わない場合がある
車に合わせてスマホホルダーを買い替えなければいけない可能性がある。
車内でiPhoneを固定するおすすめの方法
では、上記で紹介したデメリットや問題点を解消するために、車内でiPhoneはどのように固定すれば良いのでしょうか。おすすめの方法を3つ紹介します。
ダッシュボードの上に固定
吸盤などでダッシュボードの上に固定する吸盤のスマホホルダーが販売されているため、これを活用するのがひとつめの方法です。平面で安定したダッシュボードであれば簡単に取り付けができ、吸盤タイプのため車内を傷つける心配もありません。
吸盤に汚れなどが付着すると接着力が落ちてしまうのが難点ですが、汚れを洗い流すことで吸着力を回復できる製品も多いため使い勝手は良いでしょう。
メーターフードの上に固定
ダッシュボードが湾曲していて吸盤が取り付けできない、または運転席からダッシュボードまでの距離が長く、手が届きづらい場合などにおすすめなのがクリップタイプのスマホホルダーです。このタイプの製品は、主にメーターフードの上に固定して使用するようにできており、価格も安価なものが多いようです。
ただし、車種やドライブポジションによっては、メーターフードの上にiPhoneを取り付けることで視界の一部が遮られ、安全に支障をきたす場合も想定されます。そのため、十分な安全が確保できるよう着座位置を調整するなど対策を講じておきましょう。
ドリンクホルダーに固定
普段は使用していないドリンクホルダーがある場合、ドリンクホルダーに固定するスマホホルダーを利用する方法もあります。アームが取り付けられており自由な位置・高さに調整できる製品も多く、安定感も抜群です。
ただし、当然のことながらドリンクホルダーが1つ分専有されてしまうことと、ドリンクホルダーの位置によってはiPhoneが見えづらい状態になるため、購入前にはしっかりとシミュレーションしておきましょう。
- 吸盤タイプ
車内を傷つけず、取り外しも簡単。 - クリップタイプ
比較的安価。ただし取り付け場所を選ぶ。 - ドリンクホルダーを利用するタイプ
アームで位置や高さを調整できる。
どうしてもエアコン吹出口に取り付けたい場合は?
さまざまなパターンのスマホホルダーは試してみたものの、使い勝手が悪い、あるいは不安定で落下しやすいといった理由から、どうしてもエアコン吹出口に固定したいという方もいるでしょう。そのような場合には、さまざまな制約を受け入れたうえで割り切って使用するのもひとつの方法です。
特に注意しなければならないのは、寒い時期にエアコンの熱がiPhoneに直接当たることですが、iPhoneを設置する部分のエアコン吹出口だけ送風をストップし、熱が当たらないようにすることで解決できます。空調の効率は多少低下しますが、その他のエアコン吹出口の風量や向きを調整することで緩和できる可能性は高いでしょう。
車内でiPhoneを安全・快適に使用するために工夫してみよう
カー用品としても重要な役割を果たすようになったiPhoneですが、運転中のスマートフォンの使用は認められていない以上、安定的に固定する方法を検討しておかなければなりません。車種によっても内装のデザインやレイアウトは異なるため、一概に「この方法がベスト」と断言することは難しいものです。さまざまな取り付け方法を比較しながら、現在の愛車にとって最適な方法を見つけてみましょう。
今回の記事では、iPhoneをクルマのエアコン吹出口に固定する際の注意点とその対処法について詳しく解説しました。「寝ながらiPhone・iPadを快適に操作!アームスタンドの活用方法を紹介」では、iPhoneやiPad用のアームスタンドとはどのような製品なのか、おすすめの製品や活用法などを詳しく解説します。ぜひあわせてご参考ください。