iPhoneのリチウムイオンバッテリーは危険?膨張・発熱・発火の原因と対処法

iPhoneのリチウムイオンバッテリーは危険?膨張・発熱・発火の原因と対処法

iPhone修理歴7年、iPad修理歴5年のそこそこベテラン。とにかく「分解が趣味」という少し変わった修理マニア。ゲーム機やコントローラーなど様々な分解経験があるが、現在ではApple製品以外は触っていない。iPhoneならほとんどの修理が30分以内に対応可能。iPadもパネルやバッテリー交換なら1時間もあれば対応可能。7年間の修理経験を経た知識を元にiPhone大学の監修スタート。

iPhoneをはじめ、多くのスマートフォンには「リチウムイオンバッテリー」が使われています。

軽量で多くの電力を蓄えられ、繰り返し充電できる便利なバッテリーですが、損傷や異常な高温などによって安全上の問題が生じる可能性があります。

ただし、リチウムイオンバッテリーを搭載しているスマホ自体が危険というわけではありません。

通常の使用を前提として安全性を考慮して設計されています。

重要なのは、バッテリーの膨張や異常発熱などのサインを放置しないことです。

リチウムイオンバッテリーとは?

リチウムイオンバッテリーは、充電して繰り返し使用できる「二次電池」の一種です。

iPhoneだけでなくAndroidスマートフォン、タブレット、ノートPCなど幅広い電子機器に採用されています。

AppleもiPhoneに充電式のリチウムイオンバッテリーを採用しています。

従来のバッテリー技術と比較して、

  • 軽量化しやすい
  • 高速に充電できる
  • 高い電力密度を持つ
  • 長時間使用しやすい

といった特徴があります。

小型・薄型化しながら高性能化が求められるスマートフォンと相性のよいバッテリーです。

リチウムイオンバッテリーは危険なの?

適切な状態で使用しているリチウムイオンバッテリーを、必要以上に怖がる必要はありません。

一方で、バッテリーが損傷すると過熱・発火・負傷などにつながる可能性があります。

特に注意したいのが、

  • 強い衝撃
  • 圧迫・変形
  • 穴が開くなどの物理的損傷
  • 極端な高温
  • 劣化したバッテリーの継続使用
  • 品質に問題のあるバッテリーや充電機器

などです。

iPhoneを落としたり押し潰したりしてバッテリーが損傷した可能性がある場合は、そのまま使い続けないようにしましょう。

スマホのバッテリーが膨張する原因

スマートフォンのバッテリーは消耗品です。

使用期間や充電サイクル、温度などさまざまな要因によって化学的な経年劣化が進みます。

劣化や内部の異常などによってバッテリー内部にガスが発生すると、バッテリーが膨らむことがあります。

膨張すると内部からディスプレイや背面パネルを押し上げることがあり、

  • 画面が本体から浮いている
  • 本体に隙間ができている
  • 背面が膨らんでいる
  • 以前より本体が変形している

といった症状として現れる場合があります。

バッテリーが膨張したiPhoneは使い続けて大丈夫?

バッテリーの膨張が疑われるiPhoneは、無理に使い続けない方が安全です。

特に浮いた画面を手で押し戻したり、本体へ強い力を加えたりするのは避けましょう。

内部のバッテリーへ圧力が加わり、損傷する危険があります。

また、自分でiPhoneを分解してバッテリーを取り出そうとするのも危険です。

バッテリーの交換は適切な知識や設備を持つ修理サービスへ相談しましょう。

iPhoneが熱いだけならバッテリー故障?

iPhoneが熱くなったからといって、必ずバッテリーが故障しているわけではありません。

たとえば、

  • 高負荷なゲームをプレイしている
  • カメラを長時間使用している
  • 大量のデータを処理している
  • 充電している
  • 直射日光が当たる場所で使用している

といった状況では、本体が温かくなることがあります。

一方、触れないほど異常に熱くなる、使用していないのに発熱する、膨張や異臭など別の異常も発生している場合は注意が必要です。

高温の場所にiPhoneを放置しない

リチウムイオンバッテリーは高温環境の影響を受けます。

特に夏場の車内や直射日光が当たる場所などは非常に高温になることがあります。

iPhoneを長時間放置しないようにしましょう。

高温環境での使用や充電を繰り返すと、バッテリーの劣化を早める原因にもなります。

充電しっぱなしにすると発火する?

「100%になったまま充電していると、過充電で発火する」と単純に考える必要はありません。

iPhoneには充電を管理する仕組みが搭載されており、バッテリーがフル充電に近づくと充電電流が調整されます。

ただし、充電中に極端な高温環境へ置いたり、損傷したケーブルや品質に問題のある充電器を使用したりすることは避けましょう。

また、バッテリーを100%の状態で長時間維持することは、バッテリーの化学的経年劣化に影響します。

対応するiPhoneでは「バッテリー充電の最適化」や充電上限などの機能を活用できます。

バッテリーの異常を感じたときにやってはいけないこと

バッテリーの膨張や損傷が疑われる場合は、以下の行為を避けましょう。

  • 膨らんだバッテリーを押す
  • 穴を開ける
  • 無理に本体を分解する
  • 異常発熱している状態で充電を続ける
  • 高温の場所へ放置する
  • 家庭ごみとしてそのまま捨てる

特にバッテリーへ穴を開けたり強い力を加えたりする行為は危険です。

異常がある場合は使用を中止し、修理サービスへ相談してください。

iPhoneのバッテリーが劣化しているか確認する方法

iPhoneではバッテリーの状態を設定画面から確認できます。

「設定」→「バッテリー」→「バッテリーの状態」または「バッテリーの状態と充電」を確認してください。

最大容量やバッテリーに関する重要なメッセージなどが表示されます。

ただし、最大容量が低下していることと、バッテリーが危険な状態であることは同じではありません。

最大容量は主に、新品時と比較してどの程度の容量を維持しているかを確認するための指標です。

バッテリー交換を検討したい症状

以下のような症状がある場合は、バッテリー交換や点検を検討しましょう。

  • バッテリーが膨張している
  • 画面や背面が浮いてきた
  • バッテリーの減りが極端に速い
  • 突然シャットダウンする
  • バッテリーに関する修理推奨メッセージが表示される
  • 充電や使用に支障が出ている

特に膨張や物理的な損傷がある場合は、単なる「電池持ちの悪化」と考えず、早めに修理店などへ相談しましょう。

iPhoneのバッテリーは自分で交換できる?

バッテリー交換ではiPhoneを分解する必要があり、バッテリーを損傷すると過熱や火災、負傷につながるおそれがあります。

そのため、知識や経験がない状態でのバッテリー交換はおすすめできません。

Appleも、iPhoneのバッテリーはトレーニングを受けた技術者が交換するよう案内しています。

AppleやApple正規サービスプロバイダのほか、独立系修理プロバイダなどApple純正バッテリーを利用できる修理方法もあります。

その他の修理店へ依頼する場合は、使用するバッテリーの種類や修理保証なども確認しましょう。

リチウムイオンバッテリーは異常を放置しないことが重要

iPhoneやAndroidスマートフォンに使われているリチウムイオンバッテリーは、軽量で高い電力密度を持ち、スマートフォンの長時間利用を支える重要な部品です。

通常の使用で必要以上に危険視する必要はありませんが、損傷したバッテリーは過熱や発火などにつながる可能性があります。

特にバッテリーの膨張・本体の変形・異常な発熱が確認できた場合は、そのまま使い続けたり自分で分解したりせず、修理サービスへ相談しましょう。

バッテリーは消耗品です。状態を定期的に確認し、劣化や異常に応じて適切に交換することが、安全にスマートフォンを使い続けるためのポイントです。

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