iPhoneのタッチパネルが動かない!原因と対処法・修理の依頼先を解説
iPhoneのディスプレイをタッチしているのに一切の反応がない、もしくは反応しにくいなどの不具合が生じることがあります。
多くの場合、ディスプレイの破損や内部的な故障を疑いがちですが、必ずしもそれだけが原因とは限りません。本記事では、iPhoneのタッチパネルに不具合が生じるのはなぜか、考えられる液晶不良の原因を紹介するとともに、不具合を解消するための方法、修理の依頼先もご紹介します。
目次
iPhoneのタッチパネルに不具合が生じる主な原因
iPhoneのタッチパネルが正常に動作しない原因として考えられるものには何があるのでしょうか。
指が乾燥している
iPhoneのタッチパネルは静電式とよばれる方式を採用しており、私たちの体内に流れる微弱な静電気を感知してタッチを認識しています。
しかし、指先が極度に乾燥し水分が失われていると、静電気が帯電しにくくなりタッチパネルも認識されないことがあります。
表面に水滴が付着している
iPhone7以降は防水機能が搭載され、悪天候の屋外や浴室などでも使用できるようになりました。
しかし、タッチパネルの表面に水滴が付着していると、指で触れていない部分が反応したりと誤作動を引き起こすことがあります。
保護フィルム・保護ガラスの干渉
iPhoneのディスプレイには強化ガラスが採用されており、傷や割れが生じにくい工夫が施されています。しかし、高い場所から落下させたり、日常生活のなかで硬いものが当たったりしていると傷や割れ、ヒビなどが生じる危険もあります。
これらを防ぐために保護フィルムや保護ガラスなどをディスプレイに貼って使用している方も多いですが、素材や厚みによってはタッチパネルに干渉し、正常な動作を阻害する要因になることがあります。
ガラスの割れ・破損
万が一iPhoneを落下させディスプレイが割れたりヒビが入ったりしても、タッチパネルの操作に影響せず通常通り使用できるケースが少なくありません。
しかし、破損の状況や程度によってはディスプレイ内部にまでダメージがおよび、タッチパネルが正常に認識されなくなることもあります。
バッテリーの膨張
iPhoneに内蔵されているリチウムイオンバッテリーは繰り返し充電が可能ですが、経年劣化や充放電の繰り返しによってバッテリーは徐々に劣化していくことがあります。
はじめのうちはバッテリーの減りが早く感じる程度で済むことが多いですが、さらに劣化が進行していくとバッテリーそのものが膨張し背面のパネルやタッチパネルを押し上げ、本体が変形することも少なくありません。
その結果、タッチパネルにも不具合をきたし正常に動作しなくなる場合があるのです。
水没
外装の状態がきれいで異常が見られなかったとしても、内部の基盤に異常が発生しタッチパネルが正常に動作しなくなることもあります。
特に多いのが水没による内部基盤の損傷です。近年のiPhoneは防水仕様のため「水没することはあり得ないのでは?」と考える方も多いですが、何らかの理由で本体内部に水が浸潤した場合は基盤が故障し水没と判定されることがあります。
たとえば、わずかに湾曲した本体の隙間から水が入ってしまったり、寒暖差の大きい場所を頻繁に行き来することで内部に結露が生じ、それが原因で水没に至るということも少なくありません。
水没によって現れる症状は電源が入らない、充電されない、頻繁に電源が落ちるなどさまざまなパターンがありますが、タッチパネルの不具合もそのひとつに数えられます。
システムの不具合
外部からの干渉や外装の損傷、水没といった物理的な要因以外にも、稀にシステムやソフトウェアの不具合が原因となるケースもあります。
基本的にiPhoneに搭載されているiOSはすべての端末で共通のものであり、1台1台で中身が異なるということはありません。しかし、iPhoneの使用状況によっては高い負荷がかかり続けシステムに影響を及ぼしたり、マルウェアなどが原因でソフトウェアの不具合を引き起こす可能性はゼロではありません。
特にiPhoneの脱獄(JailBreak)を行っているとシステムが予期せぬ動作をしたり、マルウェアに感染するリスクが一気に高まりタッチパネルに不具合を引き起こす可能性があります。
タッチパネルの不具合を解消する方法
万が一、iPhoneのタッチパネルに不具合が生じた場合、どのような方法で解決すれば良いのでしょうか。修理に出す前に試していただきたいことも含めてご紹介します。
指の保湿
極端に指が乾燥してタッチパネルが反応しない場合には、指を軽く濡らしたり保湿クリームを塗ったりして適度な水分を与えましょう。
また、指の乾燥が原因かどうか判断が難しい場合には、タッチペンやスマホ操作対応の手袋などを使って操作を試してみるのがおすすめです。
指に大量の水をつけてしまうと水滴が落下し誤作動の原因になるため、軽く湿らす程度で試してみてください。
水滴を取り除く
悪天候の屋外や浴室内でiPhoneを使用する際には、表面に水滴がついたら素早く拭き取ってください。
特に、雨が降る中でiPhoneを操作しているとiPhoneに水滴が落下するごとに誤操作を引き起こすため、雨に濡れない場所に避難して操作をするのがベストといえるでしょう。
保護フィルム・保護ガラスの交換
保護フィルムや保護ガラスの干渉が疑われる場合には、一旦取り外して正常に動作するかを確認してみましょう。
たとえば、それまでは正常にタッチパネルが動作していたにもかかわらず、保護フィルムや保護ガラスを貼った途端に異常が見られる場合には物理的な干渉が考えられます。
保護フィルムや保護ガラスの多くはこのような問題が起こらないよう設計されていますが、製品を選ぶ際には口コミや評価なども確認しておくことが大切です。
iPhoneの再起動
物理的な損傷がなくシステムの不具合が疑われる場合や突然タッチパネルが無効になったときには、一旦iPhoneを再起動してみましょう。
一時的なシステムへの負荷が原因となっている場合には症状が改善される可能性があります。
iPhoneの強制再起動については「フリーズしたときに有効!iPhoneを強制再起動する方法【機種毎に紹介】」の記事をご参照ください。
iPhoneの修理(ガラスパネルの交換)
iPhoneの落下や強い圧力・衝撃によってガラスパネルが破損している場合には修理をすることでタッチパネルの不具合が改善される可能性が高いでしょう。
仮にタッチパネルが正常に動作している場合であっても、破損した状態で指を触れると細かい破片が刺さり怪我をするリスクがあるため、早めの修理がおすすめです。
iPhoneの修理(バッテリー交換)
バッテリーの膨張によってタッチパネルの不具合が疑われる場合も修理が必要です。iPhoneの交換用バッテリーはECサイトやネットオークションサイト、フリマアプリなどでも販売されていますが、これらの多くは汎用品でありApple純正品ではありません。
品質の低いリチウムイオンバッテリーは爆発や発火の危険が高いほか、DIYでの作業は失敗のリスクも高いため専門業者への依頼がおすすめです。
バッテリー交換については「iPhoneのバッテリー交換の目安は?交換方法や依頼・完了までの流れを解説」の記事をご参照ください。
iPhoneの修理(水没修理)
水没によって内部基盤の損傷が疑われる場合も修理が必要です。ガラスパネルの損傷やバッテリーの膨張とは異なり、見た目だけでは水没と断定することは難しいため、こちらも専門業者へ依頼し判断してもらう必要があるでしょう。
iPhoneの修理はDIYで対応できる?
ガラスパネルの損傷やバッテリーの交換はiPhone修理のなかでも特に多く、DIYで修理するための専用キットが安価に販売されています。
しかし、上記でも簡単に説明したように、結論からいえばDIYでの修理は推奨できません。iPhoneの外装に使用されているネジは特殊な形状をしており一般的な工具では交換作業ができないほか、外装のパネルを開けた後も極めて繊細な作業が要求されます。
DIYで作業を行った時点でAppleの保証対象外となり、保証期間が残っていた場合でもそれ以降の保証サービスが受けられなくなってしまいます。
修理における失敗のリスクを最小限に抑えることはもちろん、Appleの保証を継続するという意味でもDIYでの修理はおすすめできないのです。
iPhone修理の依頼先
では、タッチパネルの不具合を直すためにiPhoneの修理を行う場合、どこに依頼すれば良いのでしょうか。
AppleStore
AppleStoreはAppleが運営する直営店のことであり、全国に10店舗存在します。AppleStoreには交換用のパーツが在庫として確保してあり、たとえばガラスパネルやバッテリーの交換はその場で作業が行われ、当日中に端末を返却してもらえます。
ただし、AppleStoreには連日多くのユーザーが訪れるため予約なしの状態で来店しても対応が難しいケースが多いです。来店の際には必ず事前に予約をしておきましょう。
AppleStore(直営店)
都道府県 | 都市 |
---|---|
東京都 | 銀座、丸の内、新宿、渋谷、表参道 |
大阪府 | 心斎橋 |
愛知県 | 名古屋栄 |
神奈川県 | 川崎 |
京都府 | 京都 |
Appleサポート
近隣にAppleStoreがない場合には、Apple公式のサポートへの修理依頼がおすすめです。オンラインで診断から修理依頼までを完結でき、修理端末は後日自宅へ集荷に来る宅配業者へ手渡すだけでリペアセンターまで届けてくれます。
修理完了から自宅までの配送は1週間程度を要し、その間は代替用の端末がないため使用しなくなった古い端末などにSIMカードを差し替えて使用してください。
Appleの公式サイトから「サポート」の項目に進み、「Apple の修理」を開きます。対象のデバイスと不具合の症状を選択するだけでオンラインでの修理受付ができ、後日宅配業者が自宅へ訪問し修理端末を預かります。
Apple正規サービスプロバイダ
近隣にAppleStoreがなく、代替端末も手元にない場合にはApple正規サービスプロバイダがおすすめです。
Appleの看板は掲げられていないもののApple公式の修理サービスと同等の品質を提供しているお店のことで、一部の大手家電量販店やキャリアショップ、カメラ専門店、修理専門店などが該当します。
AppleのWEBサイトではApple正規サービスプロバイダのお店や住所、連絡先などが公開されており、全国各地の近隣店舗を簡単に探すことができます。
来店数が多い店舗もあるため、AppleStoreと同様に事前予約をしておくと安心です。
キャリアショップ
ドコモやau、ソフトバンクなどの大手キャリアショップでもiPhoneの修理に対応できます。Apple正規サービスプロバイダよりも店舗数が多く、さらにAppleと同等の修理品質のため安心して依頼できます。
ただし、多くのキャリアショップはAppleに修理端末を発送するため即日修理に対応していないことがほとんどで、Appleサポートでの修理と同様に1週間程度の時間を要します。
修理専門店
上記で紹介した店舗はいずれもApple公式の修理サービスを提供しており、どのお店に依頼しても修理品質は均一です。
一方、Apple公式ではない修理専門店も存在し、修理費用も比較的安価に抑えられるケースが多いです。
Apple非公式の修理専門店では純正の交換用パーツではなく汎用品を使用しているケースが多く、DIYの修理と同様に保証サービスを受けられなくなる可能性があります。そのため、すでに保証期間が切れている古いiPhoneを修理したい場合におすすめです。
タッチパネルの不具合は信頼できるお店へ修理を依頼しよう
iPhoneのタッチパネルが正常に動作しない場合には、指の乾燥や水滴の付着、一時的なシステムの不具合などが原因となっている可能性もありますが、本体の破損や故障も考えられます。
最近ではガラスパネルやバッテリーなどDIYでの交換用キットも販売されていますが、失敗のリスクも高いため信頼できる専門業者やお店へ修理を依頼するのがベストといえます。
修理費用の安さだけで選ぶのではなく、保証期間や修理品質なども念頭に慎重をお店を選びましょう。